1/2
終わりと始まり
歓声が聞こえる。
それは、自軍の勝利を告げるものだった。
ぽっかりと空いた空白に、じわじわと事実が侵食していく。
終わった。
終わったのだ。
大陸を二つに割った、長い長い、戦いの終わり。
切望し、諦めかけ、それでも、ようやく掴みとった願い。
「終わったんだ……」
天を仰ぐと、憎らしいほどに澄み渡った空が、急にぼやけた。
「終わった、よ……」
共にこの空を見ることが出来なかった、多くの面影が脳裏に去来する。
「——」
と、自分を呼ぶ恋人の声に、我に返った。
「——っ」
思い切り、恋人の名を叫ぶ。
無事だった。
無事でいた。
胸を満たす喜び。
全身の疲労感にふら付きながら、恋人の下へ駆け出し——
——そして、彼女のセカイは再び断絶した。




