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絶望目録  作者: ネガティブリストの管理人
2章、候補者予選編
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13話 紅き空

僕は目を開けた時、視界が半分閉ざされていた。

精密に言えば視界の右半分が赤く、違和感を覚えた僕は右目周辺を撫でると血が。

どうやら来栖玲子に金槌で殴られたようだ。


痛いのは慣れてしまったのか、叫ぶこと無く右手に付着した血を眺めている。

時折左目の視線を来栖玲子に向けると荒い呼吸をしていて、

狂気に満ちた笑顔を作る。

「これで済んだか?」

僕は右目から赤い涙を流し、左目で睨む。

「・・・済むとは?」

テレビの裏の顔、そもそもここまで狂ったことをする女を現実で見たのは初めてだ。

「何度殴れば僕は許される・・・、んだ?」


「許されるワケ無いじゃん」

金槌がもう一度振り上げられ、恐怖で目を瞑った。

もう死ぬと思った僕は諦めていた。

今更だが右目辺りの激痛が襲う。


***


ついに私は獲物を見つけた。

コイツを囮にして正解だった。

獲物を狩ったら久しぶりに美味い飯を食べまくろう。

私は久しぶりにこれを使う機会が出来た。

「たまにはメンテナンスも必要だよな・・・」

目先にいる獲物を遠くから見て首の裏を撫でる。


***


目を瞑ってから何分経ったんだ?

僕は違和感を覚える。

ここは死後の世界か?なんて思いながら目を開く。


その光景は実に奇妙だった。


狂った笑顔で金槌を叩きつけようとする来栖玲子が固まっている。

正確に言えば周りの物が何一つ動かない。

今更だが仮想世界の後遺症か、顔全体に青アザの出来た来栖玲子のこめかみ辺りには手術の痕がある。

仰向けの僕は周りに合わせて硬直する。

「時間が・・・止まったのか・・・?」

僕はありえない現象に戸惑い、時には喜ぶ。

今のうちに逃げるのもありかな・・・?


『先週ぶりだな~・・・、賞金首!』

この声は!?

あの茶髪セミロングの女性だ!

大聖堂のようなこの空間で、コツコツを足音を鳴らして歩く。

「何故ここに・・・?」

僕の疑問を無視して歩み、来栖玲子の目の前で仁王立ちして止まる。

邪魔と思った僕は後ろに下がる。

「その話は後だ」

一呼吸して、

「見てろ賞金首、私の職業を・・・!」

直後に突然のフラッシュで目を瞑り、瞬発的に目を開くと硬直した来栖玲子が動き出した。

金槌を振り下ろし、空振りが原因で前にすっ転ぶ。

何が起きたの?と思っていそうな顔で一瞬僕の顔を見るが、その後に茶髪セミロングの女性の顔を見て驚く。


「何しに来た!?」

来栖玲子は一歩下がる。

「契約期限は終了した、もうお前さんに力を貸す必要は無くなった、だから今まで働いた分のお金を力尽くで貰いに来た」

「何が今まで働いただバカ!、この低所得者の分際が!!」

「喋る前に金よこせ!」

右ストレートで顔を殴り、またフラッシュが起こる。



目を開くとまた周りは硬直状態。

突然茶髪セミロングの女性は後ろを振り向き、

「私の名前は山本華凜やまもとかりんだったりするけどさ、お前さんの名前は何だったりして?」

どうやら突然の自己紹介。

「僕は三和祭次だったりしますよ・・・、ほぼ凡人です」

「・・・・・・私は異能力者だったりして・・・」

「そうですか・・・」

見た感じ異能力者では無いが。

次の瞬間にフラッシュ。


目を開いた時には自分から5mくらいにいた来栖玲子は30m先の壁でぐったりしていた。

「はっ??」

来栖玲子は口から血を吹き出し、殺すと訴えかけているような目で僕達を睨み、死んだようにぐったりとする。


どうやら謎の展開で逆転したようだ。

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