11話 僕は血だらけの顔でそういった
8月1日日曜日の夜、スマホで時間を確かめると11時5分。
後55分で8月2日に入る中、僕は酷い目に遭った。
流血している左こめかみを手で抑え、ボトボトと着いた頃には3日ぶりになる自宅に戻っていく。
原因を話せば長くなるし、それを省けば何も伝えること無く今日が終わる。
現実では初めてかもしれないくらいボコボコにされ、死にかけの目でボケーと考え。
ボコされた理由を語ることにした。
***
8月1日日曜日の昼、神山家に突如侵入者がやってきた。
侵入者は紙袋を被っていて僕だけを拉致って終わった。
ついでに神山と越後はどこかへ買い物、水華は風呂に入っていて侵入者が入ってきたことに気づいていなかった。
トラックに乗せられ、モンキーレンチで右首を殴られて気絶させられて気を失う。
目が覚めた頃にはパイプ椅子に座った状態で縄で縛られ、身動きできない状態になっていた。
辺りを見渡すと廃墟で、涙目で出入り口を眺めていると入室者が現れパンをくれた。
その入室者は茶髪セミロングの女性で、その女性曰く「これでこの一年は遊んで暮らせるよ、ありがとうな」。
どうやら懸賞金目当てで、手荒に僕を拉致ったのだ。
その時は立場が劣勢で、抵抗できずにいたため、
女性の言う通りに従って車に乗った。
時間が経ち、これはマジで来栖玲子の元へ行くと確信した僕は時速60キロで車を走らせている中、僕は決死の逃亡を行った。
最初は飛び降りて歩道に叩きつけられ、車の走っている方向と逆に走って逃げた。
車で追っかけられないようにビルとビルの間を走っていたら女性は全速力で追っかけてきた。
多分50m走6秒台の速度(自分の推測)で追われた挙句に捕まり、頬の骨が砕けるまで殴られた。
ボコし飽きたのか女性は最後に「多分来週も会うかもな」と言い残して暗闇の中に消えてって行った。
数十分間放心状態になった後、男なのに情けなくレイプ目で夜の町を歩いて行った。
***
それにしても何だったんだ、本当に懸賞金目当てだったらボコして放心状態になった時に持っていけば1000万円になったのに。
もしかしたらアレか?
逃げている僕の事を見て情けでも感じたのかな?
だとしたらボコボコにするだけで許してくれたあの女性には感謝しなくちゃ。
来週会うかも知れないってことは何か僕と関係あるのかもしれない。
もしかしたら3回戦目の相手?
それだけは勘弁。
頭のなかで返事のない会話を続けていた。
歩道橋の手すりを補助に歩き、電灯の光で出来た影を見て前方に人がいることに気づいた僕は前を見ると、
前方には見覚えある黒服たちが集っていた。
無かったことにしようと後ろに方向転換するが後ろにも6,7人の黒服たちが。
前方の先頭にいる黒服がやけにニヤニヤしていて、
「久しぶりだな小僧、いい顔してんじゃねーか」
「退けよ・・・近いうちに僕と同じ顔にするぞ・・・」
右にずれて歩くが黒服に手で止められ、
「そんな殺すぞって訴えているような目で見るなよ、来栖玲子様がお呼びだぞ」
「呼ばれて行くほど中身は子供じゃないんだ、アイツはもう僕をターゲットにする必要はないんだ」
「小僧って言われてんだし見た目も中身もまだガキじゃねーか、それに玲子様は今日も絶対に連れてこいって言ってたぞ」
握られた右肩に激痛が走り、膝がくの字の状態でこらえる。
「ふざけんなよ・・・お前ら・・・」
「これで今月、俺らは食に困ること無く暮らせるよ」
黒服は左ポケットから注射器を取り出して僕の左首に刺した。
身体の体温が下がるような感じになり、睡魔に襲われ倒れこむ。
仮想世界に行くように突然寝込んでしまった。
しかし今回は睡眠薬を打たれたのか、神界に行くことはなかった。
***
足で頬を踏まれる感触がする。
そーっと目を開けると金槌を持った見覚えある女性。
その女性の名は来栖玲子、仮想世界と似ている狂気に満ちた目。
今日が始まってから1時間弱後、僕らは来栖玲子を殺した。
もしかしたら明日が始まった直後に、来栖玲子らは僕を殺すのか?
踏み潰すが、金槌で叩かれる雰囲気では無いので時間を確認すると現在は11時50分。
残り10分で2日だ。
「ねえ三和、生きてるんだったら返事してよ」
「生き物とは思えない目をしている女に返事なんかしたくないよ・・・」
つい生意気な口をしてしまったのが悪く、来栖玲子は金槌で左肘を叩く。
バシャっとグロい音がなり、肘から血が流れる。
見て確認すると叩かれた場所にアザができている。
「何?もう一度言ってみてよ?」
「カワイイデスネ、ムネモンデモイイデスカ?」
カタカナ読みで言ったのが更に悪かったのか頭を金槌で叩かれた。
地面についていた鼻が折れた感触がし、放心状態になる。
「次ふざけたら殺す、それと質問いいかしら?」
「どうぞ・・・」
「死んだらどこに行くと思う?」
僕風に訳すなら死ねってことだ。
「僕は確実に地獄に行く、多分お前も地獄に行く」
「ふーん・・・、じゃあ確かめさせて貰うよ!!」
金槌は振り下ろされ、僕の右頬に向かってくる。
目を瞑って当たるのを待っていた。




