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糸と針と、わたしたち。  作者: 南蛇井
高校3年生

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142/150

第142話「引き継ぐって、作品だけじゃない」

 展示当日の午前。

 部室では、後輩たちがあわただしく段ボールを運び出し、説明パネルを梱包していた。

 私はその横で、部の記録用バインダーを机に広げる。


「えっと、展示のときはね、まず順番を決めてから配置図を描くと早いよ」

「へぇ、そんなやり方あるんですね」


 後輩たちの目が、思ったより真剣で、ちょっと背筋が伸びる。

 私は去年自分たちが試行錯誤したメモや図を見せながら、一つずつ説明していった。

 どうしてその配置にしたのか、来場者の動線の工夫、説明文の置き方……。


「律先輩って、説明すごくわかりやすいですね」

 ふいにそう言われて、言葉が詰まった。

 別に特別なことをしてるつもりはなかった。

 ただ、自分たちが苦労して覚えたことを、残しておきたいだけで。


 でも――。

(ああ、形に残るってこういうことか)


 作品だけじゃなくて、やり方や考え方も、こうして次の人に渡せる。

 バインダーを閉じる音が、ちょっと誇らしげに響いた。



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