第2話: 薬師の旅立ち
エリオットは村を出る決意を固めた。彼の新たな目標は、世界中の人々を助けること。無限の力を手にした彼は、自分の力を最大限に生かすため、未知の世界へと旅立つことにした。
「お母さん、僕、村を出て旅に出るよ」
「エリオット、本当に行くのね。でも、あなたならきっと大丈夫。気をつけて行ってらっしゃい」
家族や友人に別れを告げたエリオットは、背中に大きなリュックを背負い、村の門を後にした。心には希望と少しの不安が混じっていたが、それでも彼は前を向いて歩き出した。
最初の目的地は、近くの大都市カラドール。そこには多くの冒険者が集まり、さまざまな依頼が舞い込んでくるという。エリオットはそこで自分の力を試すことにした。
道中、エリオットは様々な光景に目を奪われた。見たことのない植物や動物、そして広大な景色に心を躍らせながら、彼は自分がどれだけ小さな世界にいたのかを実感する。
ある日の夕方、エリオットは小さな村に辿り着いた。村の名はグリーンフィールド。辺りには豊かな緑が広がり、村人たちが穏やかに暮らしていた。しかし、その平和な村には問題があった。
「助けてください、娘が病気で苦しんでいるんです」
村の女性が泣きながらエリオットに訴えた。彼はすぐに女性の家に向かい、病床の少女を診察した。少女は高熱にうなされており、村の医者でも手の施しようがなかったという。
「大丈夫、僕に任せて」
エリオットは自信を持って言い、リュックから特製の薬草を取り出した。それは、彼が村で見つけた特別な薬草で、どんな病気も治す力があると言われていた。
薬草を使い、エリオットは少女に薬を飲ませると、数時間後には少女の顔に血色が戻り、やがて目を開けた。
「ありがとう、お兄ちゃん」
少女の母親も涙を流して喜んだ。エリオットはその光景を見て、自分の選択が間違っていなかったことを確信した。
「これからも、困っている人たちを助けていこう」
エリオットは心に誓い、新たな一歩を踏み出した。彼の冒険は始まったばかりだ。
次回予告: カラドールに到着したエリオットは、早速冒険者ギルドでの試験を受けることに。彼の前に立ちはだかる試練とは? 次回、「冒険者ギルドの試験」。お楽しみに!