第1話: 薬草採取の果てに
辺境の小さな村、ミルズ。周囲を豊かな自然に囲まれたこの地には、古くから伝わる薬草が数多く自生している。村の外れにある薬草園では、一人の青年が朝から晩まで汗を流していた。
「はぁ、今日も大量だな」
薬草を一心不乱に摘む青年の名前はエリオット。彼は村で唯一の薬師として日々薬草を採取し、薬を作っていた。しかし、彼の努力が報われることは少なかった。村の長老たちは彼の薬草を過小評価し、次第に彼を軽んじるようになっていった。
「エリオット、もっと役に立つことをしてくれないか? こんな薬草なんて誰でもできる」
「すみません、でも僕は薬草が大好きなんです。少しでも皆さんの役に立ちたいと...」
それでもエリオットは諦めず、毎日コツコツと薬草を摘み続けた。そして、ある日、彼は驚くべき事実に気づく。薬草を摘むたびに、自身のレベルが上がっていたのだ。
「これって、もしかして...」
エリオットは持っていた古い本を開き、薬草についての記述を読み返す。その本には、「特定の薬草を一定数以上摘むと、隠された力が解放される」と書かれていた。
「やってみる価値はありそうだな」
彼はその日からさらに精力的に薬草を摘み始めた。そして、数ヶ月後、ついにその瞬間が訪れた。
「...レベルカンストだ!」
エリオットの目の前に浮かび上がるステータス画面。そこには、信じられないほどの数値が並んでいた。彼のレベルはカンストし、さらに副業としての薬師のレベルも最大値に達していたのだ。
「これが薬草の力...! 次は何をすればいいんだ?」
エリオットは次なる目標を見据えた。彼の心には新たな希望が灯った。そして、その希望は彼をさらなる冒険へと駆り立てることとなる。
次回予告: エリオットの新たな冒険が始まる。彼は村を出て、世界を救うための旅に出る。待ち受ける試練と新たな出会いとは? 次回、「薬師の旅立ち」。お楽しみに!