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星座の組み方

作者: にこう

暗い夜道、下を向いて歩く。ここ数年、ずっとストレートネック。夜空を見るのが怖いんだ。いつかまた見上げられるときが来るのかな。今ここでフラッと仰向けに倒れたら楽だろう。星はあの時のままで、本当に1個も増えていなくて、それを目に焼き付けたあと、圧死するまで乾いた目を閉じていよう。それじゃダメかな。

曇りに曇った最悪な思考。

「あっ」

突然、頭に何か降ってきた。しかし、それが鳥のフンであったことはどうでもいい。気がついたら空が目の前にあった。

こんなに簡単に上を向けたのか。何年も積み重なったモノが一瞬にして崩壊するということは往々にして起こりうるけども、あまりに呆気なさすぎて笑い声を上げてしまった。不審者だ。

久しぶりの夜空には目新しさと既視感が入り混じっていた。知識も望遠鏡もなかったけれど、何でも知っていたし何でも見えていた昔のように。気分次第で形を変える、可塑性のある抽象画のように。

今日見えないものが明日には見えて、昨日見えたものが今日は見えない。星座は88個あるらしいけど、本当は少なくともその3倍はあった。1つ1つ、星座の組み方を思い出しながら歩いていく。明日から首の凝りも治していこう。

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