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陰陽師伝説殺人事件  作者: 山本正純
第一章
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あの方の命令

その後喜田は旅館に戻った。その道中田辺と見覚えのある女が会っていた。その女は田辺に封筒を渡してから別れた。喜田はその女に職務質問をしようと思った。

その時あのお方のあの言葉を思い出す。それは三日前のことだった。あのお方から電話があった。あのお方は巣顔を隠すために常に変声器で声を変えている。盗聴対策なのか彼はいつも一言要件を言うとすぐに電話を切る。さらに非通知設定がされているという慎重な人だ。三日前あのお方はある命令を伝えた。

『そろそろ正体を明かしなさい。AS。』

それはおかまのような口調だった。それよりもこの一言の意味が重要だ。ASというのは喜田のコードネームの頭文字だろう。おかま口調は置いておくとして意味は『アズラエル。そろそろ正体を明かしなさい。』であろう。

しかしあのお方は喜田の正体を知っているのだ。喜田の正体を知らないのは資金調達部のボス。ウリエルしか心当たりがいない。幹部クラスという条件ではこうなる。下の方にいる構成員に彼の正体を告げることにメリットがない。結論。『アズラエル。幹部クラスの連中には正体を明かしなさい。』という意味だろう。

ここで会ったら百年目とはよく言ったものだ。喜田はその女ウリエルに声を掛けた。


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