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陰陽師伝説殺人事件  作者: 山本正純
第三章
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夕暮れの研究所 3

「バカバカしい。証拠はないでしょう」

 喜田は証拠を掲示する。

「三浦さんの部屋に証拠はありました。田辺さんは彼の部屋は散らかっていたと証言しました。しかし事件直後の彼の部屋は片付いていました。近隣の住人が昨晩は灯りが着いていなかったと証言しました。おかしいです。なぜ片づけたのかが気になりました。第一の事件の凶器を返すためです。彼がサバイバルゲームの達人だと聞いた貴方と中川宏一さんはあの夜凶器を家から盗んで第一の犯行に挑んだ。凶器を返しておけば疑われることはないと考えた貴方は実行犯の中川宏一から凶器をもらい三浦三の自宅に返すことにしました。しかし予期せぬハプニングが貴方を襲った。いないはずの三浦辰夫が家にいたことです。犯行がばれることを恐れた貴方は三浦を撲殺しました」

 喜田の推理に宮川は罪を認めた。

「とっさにあのトリックが思いつくとは思わなかった。それを共犯者の中川宏一に伝えるとあいつは意外な答えを言った。それなら第二の事件の後俺が三浦の家で自殺すれば完全犯罪になるだろう。証拠が所持品から見つかれば被疑者死亡で書類送検できる。その言葉に絶句して彼を止めることはできなかった」

 喜田の顔は笑っていた。

「すみません。その証言が聞きたかったのです。自殺した中川宏一がそう言ったのならばこれから話すもう一つの真相に説得力がありますから」


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