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陰陽師伝説殺人事件  作者: 山本正純
第三章
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夕暮れの研究所 2

 赤城は疑問をぶつける。

「そのトリックなら誰でも犯行は可能でしょう。田辺彩花が三浦を救助してトリックの痕跡を消した可能性もある」

「犯人がそんな分かりやすいトリックを仕掛けるとは思いません。間抜けな犯人ではない限り。まあこの事件には確実に共犯者がいます。田辺彩花さんが間抜けで共犯者が完璧にカバーしたという考えもあります。しかしこの犯行は女性には不可能なのですよ。なぜなら平井村長を殺した犯人は中川宏一さんですから」

 宮川は笑う。

「犯人は私ではないのか」

「はい。平井村長を殺した犯人は中川宏一さんです。その証拠に現場の人が隠れるスペースに彼の足跡がありました。彼は平井村長を殺害した後凶器をどこかに隠し村長の捜索に加わったのでしょう。そしてその凶器をあなたは回収した。因みに田辺彩花さんが犯人ではない根拠はアンフェアだからです」

 宮川はこの言葉に疑問を感じる。そこで喜田は赤城警部に話しかける。

「赤城警部。あなたが共犯者と一緒に誰かを殺したとしましょう。共犯者は殺人の証拠を消しました。ではどちらの罪が重いでしょうか」

「殺人をした方でしょう」

「そうですね。ですがこの事件を思い出してください。第二の事件の被害者三浦辰夫さんの死体を遺棄したのはアリバイのない中川宏一です。つまり共犯者と殺人犯の立場が変わっています。そして第二の事件は撲殺なので女性には不可能でしょう。三浦辰夫さんを殺した犯人があなたです。宮川黄介さん」


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