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陰陽師伝説殺人事件  作者: 山本正純
第二章
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事故ではない

 喜田が殺人事件だと断定したことに中川は反論した。

「だからどこが殺人事件だよ。あの遺体は崖から落ちた。どう考えても事故じゃないか」

「いいえ。僕が殺人事件だと断定した理由は後頭部にあります」

 中川たちは平井の後頭部を見た。そこには打撲痕があった。

「普通崖から落ちた場合このような打撲痕はありません。平井はうつ伏せの状態で発見されました。仰向けなら打撲痕があってもおかしくはないのですが。さらに被害者の髪に石の欠片が付着しています。これにより撲殺ではなく激殺だということが特定できます」

 村民たちは激殺という聞きなれない言葉に戸惑った。

「簡単な言葉で説明しましょうか。猟で使うパチンコをご存じですか。スリングショットという道具で猟をすることがあるそうです。犯人は弾性エネルギーを運動エネルギーに変換することで石を発射して平井の後頭部を殴打し、崖から落として殺害した」

 こうして事件は殺人事件と断定された。平井村長を殺したのは誰なのか。犯人はまだこの村の中にいる。


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