12.キャンプの解散と手紙
私達の命の恩人たる師匠、生きる意味を与えて呉れた。
常軌を逸した難行苦行の末とは言え、何者にも惑わされない鉄の意志と胆力、総ての脅威に打ち勝つ肉体と能力を与えて呉れた。少しおかしな髭を蓄えた少し頭のおかしな私達の師匠、掛け替えの無い人だ。
自業自得とは言え絶望の放浪の中、この人に出会い、この人に拾われなければ私達は間違いなく襤褸布のように死んでいただろう。
でも別れは遣ってくる。
「達者でな、元気でやるんだぞ」
遥か彼方の次元から無茶振りな指令が届き、師匠は次の任務に赴かなければならないのだと言う。
「今まで本当に有難う御座いました、何が出来るか分かりませんが、死ぬよりも生きて足掻いてみることにします」
「……“巻き髭”って呼んでたの、知ってますよね? 髭があっても無くてもあたしは師匠のことが忘れられなくなりました」
感情が溢れて、つい恋人との別離を惜しむような言葉が漏れて仕舞う。
「こいつは俺の、……自慢のチャームポイントなんだ、幾らお前達がダサいとか余分だとか非難しても、金輪際剃る積もりはないからな」
(いつか、髭が無い方が絶対格好いいって責めたの、結構気にしてたんだな?)
「私は、その髭、好きだった……」
(えっ、エリス、ほんと? 今、暴かれる意外な真実ってやつ!)
「ありがとよ、……あと、万能要塞ナンシーのことなんだが、本来あんな突出した終末兵器、俺の役目では封印して仕舞った方が後腐れないところ、お前達を信用して預けるんだ、絶対に暴走させるなよっ」
「どんなに危険予知訓練をしていても、どんなにリスク管理を掘り下げても、不測の事態ってのは必ず遣ってくる、何があっても対応出来るよう精進することだ」
「座右の銘、日々これ精進……ですね」
ステラ姉も凄く寂しそうだ。ポニーテールに結わえた黒髪の後れ毛が顳顬から一房垂れているのを、指で巻き取る無意識の癖を久々に見た気がした。
自覚は無いだろうが、昔から自分の気持ちを抑えるときのステラ姉の癖だ。
唐突に遣ってきた師匠は、当然ながら唐突に去ろうとしている。
「これでいったん卒業の太鼓判は呉れてやるが、お前等はまだまだ半人前だ……決して驕るなよ、油断からは何も学べない」
そう言って師匠はいつもと同じように、髭を摘んで捻って見せた。
「まぁ、後100年も修業すれば次元を渡る強者にも成れる……かもしれん」
「逢いに来るのを楽しみにしているぞ」
「はいっ、……はいっ、必ず行きます、きっと……必ず何処にいても貴方を見つけてみせます、必ずっ、見つけます」
「私だって、私だって、師匠のこと、生涯忘れません!」
「師匠っ、行っちゃやだよっ、ずっと一緒にいてよぉ!」
ステラ姉は年長者の痩せ我慢を見せ、逆にエリスは真っ正直に我が儘を言う。
「「「だって、貴方は私達の師匠だから(ですから)!」」」
3人異口同音の別れの言葉に、師匠は心の底から微笑んで呉れた。
そう思える笑顔だった。
「弟子としてはどうしようもなく二流、三流だったが、女としての覚悟は、ギリ一流だと認めてやらんこともない……と、本心から思っていたぜ」
そう言い残して、私達の前から立ち去った師匠を思い、
その晩は3人共、潸々と泣き続けて夜を明かした。
絶望して、出会って、鍛えられて、私達は救われた。
勇者の魅了が解かれた後も、抱かれて溺れて流されて肉欲の煉獄に堕ち続けるだけだった身体と心の呪縛は、私達を責め苛んだ。放浪の果てにそんな絶望の淵から救い上げられ、容赦無いブートキャンプを課せられ、頑健で何物にも……例え相手が神でも、悪魔でも、犯し難いまでの存在に昇華されたと自負している。
入念な調教と飼育と汚辱にまみれた恥多き過去、乱交に痙攣絶頂し捲った過去は変えられないし、また変えようとするのは卑怯だ。何も無かったことには出来ないし、知らぬ振りも出来ない。
育てて呉れた親と見捨てた村の仲の良かった人達、親切にして呉れた知り合い、何より裏切って仕舞った大切な許婚に顔向けが出来ない。汚らわしい変態行為を狂ったように繰り返し懇願し続ける雌豚だったと、来る日も来る日も長い間爛れた輪姦漬けの肉便所だったと、真面だった頃の私達を知る人々に告白し懺悔する踏ん切りが付かない……だが、それでもと私達は顔を上げた。
正直、死んで詫びになるのならその方が楽かもしれない。
服毒など苦痛無く逝ける方法は幾等もあるだろう……だが私達の犯した罪はそんな生易しいものではなかった。
例え生涯を贖罪に生きる身だったとしても、取り返しのつかない後悔と絶望の過去を背負って猶生き続ける宿命を選んだ私達だとしても……ここまで生まれ変われたのは、凡て師匠のお蔭だったと、心の底から思う。
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時間に溶けて仕舞ったミュージィさんの魂が哀れでならなかった。悲劇の運命に翻弄された彼女等の何がいけなかったのか私達には結論を出すことは出来ないが、せめて魂の安らかならんことを願うばかりだ。
“電気兎”は、その身分を師匠が保証していたが、変わらず自分の信じた公安職の道に精励しているのだろうか?
特別公安職の時間局は存命率が極端に低い過酷な職場らしいが、亡くなられた妹さんの為にも長生きして欲しい。
ステラ姉が与えた福音に匹敵する幸運の加護が付与されたハンカチが有る限り、任務で殉職することは無いと思うが……
たった一人、いやただ一柱の守り神になって仕舞ったミーシャ・アレックス、話し相手も居ないままに何十万年、何百万年を孤独に過ごすのだろうか?
世の中には悲しいことが多過ぎる。
「ねぇ、手紙を書こうよ」、師匠に強請って餞別に譲って貰った師匠愛用の長柄の得物、黄金の戦鎚にウエスを掛けていた手を止めて二人に告げた。片時も忘れたことの無い、嘗て裏切って仕舞った幼馴染みの恋人に連絡を取りたいと、前々から考えていた想いを告げた。
……片時も忘れたことは無い、忘れたことは無いんだ。
面と向かうことは出来なくとも、手紙なら……そう、手紙なら悔いていることを伝えられるのではないかと一縷の望みがあった。自業自得かもしれないが、少なくとも正気を失っていたことだけは伝えたかった。
なんの言い訳にもならないが……
もしも、あの時の打擲でソランに僅かでも後遺症が残ってたりしたら、私は屹度自分達の許されるべきではない行いに気が狂って仕舞うだろう。
もしソランの眼が潰れていたら、躊躇いなく私は自分の眼を刳り貫いて差し出さなければならない。
もし跛行にでもなっていたら、私は自分の脚を切り取って彼に繋げなければならない。差し出せるものは全て差し出す。
ただ、どうやって謝ればいいのか思い倦ねて、ソランの前に出ることに気後れしてすっかり逃げ腰に、長く放置して仕舞ったのは人としても、裏切った女としても本当に最低、最悪だとは思い続けている。
ソランが、私達のことを何処かで朽ち果てればいい、野垂れ死ねばいい、と思っていても、それはそれで仕方の無いことだけれど、一言だけでもいいから謝らなければならないという気持ちに、誓って嘘偽りは無い。
村の初等クラスの放課後、学校の焼却炉を兼ねた竈門で皆んなで焼いたアーモンド・ガレットは、少しインクの匂いがした。
なんてこと無い平凡なご馳走だけど、無性に懐かしい。
あれだけ靄が掛かったようにボンヤリとした村での思い出が、今は何故か昨日のことのように思い出される。呪われて仕舞った身には望むべくも無い、何の迷いも将来の不安も苦衷も抱かない掛け替えの無い日々、あの頃の想いは嘘じゃ無いよと伝えたい。知って欲しい。
「許して貰えると思う? あれだけ非道いことをしたのに」
「許して貰おうとは思ってないよ、ただ謝りたいんだ……」、ステラ姉の当然至極の危惧に、受け入れて呉れる、呉れないは問題じゃなく、謝罪だけは絶対にしなくてはいけないと思っている固い意志を伝える。
……報いを受けるとしても、その後だ。
「ステラは血を分けた実のお姉さん、このまま行き別れしちゃいけない、もう二度と会えないなんて悲し過ぎる、私達は皆んな、ソランが好きだった、好きだったのにそれを忘れた、一途な想いは本物だと思った、けど未熟な私達は快楽に溺れて仕舞った、ソランを忘れて傷付けた、二度と立ち直れないまでに傷付けた」
「その責任を取らなくちゃいけない、死ねと言われても今死ぬ訳にはいかないけれど罵倒には耐えなくちゃいけない、ソランが望むなら何でもしなくちゃいけない、例え肥溜めに飛び込めと言われても飛び込まなくちゃいけない、樽や仮面の晒し刑を望むなら辻で晒し者にならなくちゃいけない、両目を潰せと言われれば躊躇い無く潰さなくちゃいけない」
「有りと有らゆる苦痛は甘んじて受け入れなければならない、鼻削ぎ、耳削ぎ、杭打ち、鋸挽き、串刺し、皮剥ぎ、全部……全部!」
「何度も何度も切り刻まれて、虫の息になれば女神の秘蹟やポーションで生き還らされて、ド屑女に相応しく傷口に塩や辛子を塗りたくられ、成る可く長く苦しむような想像を絶する罰や、耐えられなくて狂って仕舞う様な非人道的な拷問を従容と受け入れなけらばならない……それだけの償い切れない罪がある」
「今更昔の関係に戻れるなんて虫のいいことは、間違っても考えちゃいけないし、思ってもいけない……でも、それでも、それだからこそキチンと覚悟を決めて会いに行かなきゃいけない」
エリスが雄弁だった。
オートヒールが自分達の意思に関係なく働けば、例え鋸挽きだとて生き残って仕舞う可能性はある……だが、なん等かの痛みは贖いの代償にはなるのだろうか?
「……私もしたんだよ、私もソランの前で、魅了に騙されて、正体が分かっていれば好きになる筈もないクズ勇者を愛していると勘違いして、村人が見守る中、狂ったように乱れて恥知らずな行為に及んだ」
「実の弟に唾を吐き掛け、罵り、詰り、まるで襤褸屑を嬲るように殴ったり、蹴ったりした、一体っ、どう謝ればいいと言うのっ!」
「真面なら絶対にしない不純な異常性愛と禁忌の痴悦に顔を歪めて、弟の前で! 喘いでっ……、幾ら頭が馬鹿になっての所行としても、そんな淫売な姉と縁を切らない弟がいると思う? 軽蔑されてもいい、例え唾を吐かれても、でも赤の他人として拒絶されたらと思うと私はっ………!」
ステラ姉は、そこまで言うと言葉を詰まらせた。
自覚のないまま、ステラ姉に取っては、あの時、あの瞬間に家族の絆は決定的に崩壊した筈だ。どう足掻いても絶望的な迄に、修復のしようが無い程に………
父はどう思ったろうか、村の皆んなは……雑貨屋のドートリッシュさんは、青年団で良くお世話になった支部長のシャオリンさん……とても、顔向け出来るものではない。心の底から帰りたい、故郷に、でも帰れない。
ステラの瞳は、そう語っていた。
「謝ろう、一生許されなくても、それはそれで仕方のないことだけれど、謝り続けよう、それしか私達にはないから……」
私は嗚咽するステラ姉の肩をそっと抱いた。
私達は故郷に居るだろう、私達が裏切った私達の幼馴染み、ソランに宛てて手紙を書いた。何て書いて佳いか悩んで、何度も何度も書き直した。破り捨てられないよう羊皮紙にしてもよかったが、私達のことなど思い出したくもないだろうソランの重荷にならないよう便箋にした。
別々に書いても良かったが、私達はひとつの手紙にそれぞれの気持ちを綴った。雨が降ってきたのでタープを張った自作テーブルの上、ランプの燈の下で代わる代わるに書き入れた。
広大なナンシーの甲板の上にポツンと立ったタープを敲く雨粒の音が、私達を優しく包んで呉れるような気がした。
紙の繊維がボロボロになっても決して消えない、文字だけは残る魔法のインクを使った。何枚も何枚も綴って、折り紙折りにしてバーミリオンの封蝋で封をする。ワックスは幸運の加護を封じ込める魔法の蝋燭で溶かした。
印璽は、これを機会と私達3人の為の紋章を造った。
竜とケルベロスと盾と乙女をデザインした私達のシンボルだ。
一目見れば私達からの便りと分かることを願って意匠にも想いと魔力を込めて、緋々色金で鋳造したシグネットリング(指輪印章)を、三つ用意した。
ひとつずつ分けて思い思いの指に填めることにしたが、3人共、婚約指輪の指に着けた。何が出来るかは分からないが、もう何者にも身体を開かない、贖罪の旅と巡礼にその身を捧げた鉄の寡婦を貫く為だ。
ステラ姉が白紙の便箋に真言霊力の筆で陀羅尼符丁をなぞり、小指を噛んだ血玉をなすり付けて式神の燕を造り出した。
ソランに届くよう特別なまじないをする。本当にもしかするとだが、世を果敢なんで故郷を出奔し行方が分からなくなっていても、何処までも追い掛けて確実に届くようにする為だ。
手紙には風雨に擦り切れて仕舞わないよう、不懐属性を付与した。ソランじゃないとこの手紙は決して開けない。そしてソランが読んだ後なら、初めて破り捨てることが可能になる……そんな特別な手紙だった。
飛び去る式神を見送って、私達は空を振り仰いだまま、この先、笑ってソランを想える日が来ることを願いながら、また静かに涙を流した。
緋々色金の器物には人の想いが宿るという。
想いを込めれば、精霊の加護が得られるとも……私達のソランへの想いが、本物なら、屹度伝わる筈。
そう、願う………
元気で居るだろうか? 私達の残虐非道な悪意に満ち溢れた仕打ちからは立ち直れているだろうか? 身体に支障は無いのだろうか?
新しい幸せを見付けて、過去を振り切って、誰か他の人と明るく楽しく暮らせていたりするのだろうか?
都合のいい憶測ばかりで申し訳ないが、せめて手紙に付与された癒しと幸運を運ぶ加護が役に立てば好いと願った。
折れないで欲しい、捻じ曲がらず生きていて欲しい、それは原因を作った私達が望むのも烏滸がましい勝手な願いではあるけれど………
私達のことは忘れただろうか? もう、顔も見たくないと思っているかもしれないが、受け入れて呉れる呉れないは別にして、謝りに行きたい。
私達は、それぞれに自分達の指輪にそっと触れてみるのだった。
やっとタイトル回収のお話です
このペースで、皆さん100話とか半端ないですね……自分はいつまでかかるやら
18禁ガイドラインに沿って改稿中ですが、ちょっと自信無くなってきました 2021.01.16
ガレット=フランスでガレットは「円く焼いた料理」を意味するが、中でもガレット・デ・ロワはアーモンドクリームの入ったパイ菓子で公現祭〈エピファニー〉に食べる/ガレット・デ・ロワの最も一般的なものは紙の王冠がのった折りパイにフランジパーヌ〈アーモンドクリーム〉が入ったパイ菓子で、中にフェーヴ〈ソラマメの意〉と呼ばれる陶製の小さな人形がひとつ入っている/公現節〈1月6日〉に家族で切り分けて食べ、フェーヴが当たった人は王冠を被り祝福を受け、幸運が一年間継続するといわれる/名称の「ロワ」〈王たち〉とはフランス語で「ロワ・マージュ」と呼ばれる東方の三博士のことである
インク臭かったのは丁度、大量のガリ版印刷のテスト用紙が燃やされていたからだがここでは触れられていない
樽や仮面の晒し刑=恥辱刑の一種で、精神的苦痛を与えることを目的とする刑罰/共同体のルールを犯した者を町の広場のさらし台に縛り付け、それぞれの罪を象徴する「恥辱の仮面」や「恥辱の帽子」、「恥辱のマント」といったアイテムを着けて一定期間晒し者にし市民の嘲笑を受けさせたもの/頭と足だけ出して身体を樽で密封する「恥辱の樽」というものもあったが、この「恥辱の樽」はのちに手を加えられ、「鉄の処女」として見世物にされた
鋸挽き=鋸で長時間をかけて身体を切断する方法で一般には頚部切断を鋸を用いて行う刑罰として認識されることが多いが、西洋においてはオリエントから地中海世界の広い地域で古代より行われていて西洋における鋸挽きの特徴として人体を縦方向に垂直に切断する手法が挙げられる/長時間に渡り甚大な苦痛を伴い、切断というよりも肉を挽きちぎられる激痛を長時間延長させる手法は、公的な刑罰、私刑としての執行などいずれの執行例が確認されているが卓越した残虐性から公的刑罰としては稀で、その執行対象も君主・支配階級への叛逆、軍隊での離反などへの厳罰として採用された/逆さ吊り状態で執行されると頭部に血流が滞留するため出血は抑えられ、臍の辺りまで切られても意識があるという
串刺し=受刑者を台上などに固定し、膣や肛門から頭部〈主に口〉まで槍で刺し貫いて処刑する方法である/苦痛を長引かせるため先を丸めた木製の杭を使うケースもあり、杭が臓器に突き刺さって大量出血しなければ3日もの間死ねないこともあった/ドラキュラ伯爵のモデルになったヴラド・ツェペシュがよくこの刑を執行していたことで有名である……これらのことから中世以前の人々の刑罰に対する価値観は現代社会に相容れない苛烈さがあったのが窺えるが、エリスの感性もそちらに近いと思って頂きたい
羊皮紙=英語ではパーチメント[parchment]とヴェラム[vellum]という2通りの呼称があり、前者は優れた羊皮紙を生産していたという伝承の残るペルガモン王国[the city of Pergamon]の名に由来し、イタリア語ではペルガメーナ[pergamena]、スペイン語ではペルガミーノ[pergamino]、ポルトガル語ではペルガミーニョ[pergaminho]と呼ぶ
後者は古いフランス語の「子牛」から来ている/古代から文学や神聖な文書の筆写に使われ、エジプトや小アジアの一部ではより安価で入手しやすいパピルスを使ったが、これはエジプトほど気候が乾燥していない土地では傷みやすくカビなどに侵されやすかった
このような理由で序々にパピルスは羊皮紙に置き換わっていき、またパピルスは表裏で繊維の方向が違うため裏面は使いにくかったが羊皮紙は両面を同様に使うことが出来た上に、冊子となってもパピルスにくらべずっと扱いやすかった
印璽=手紙の封に用いられる封蝋には印璽〈いんじ、または単に璽、シーリングスタンプ〉という判子のような型、またはシグネットリング〈指輪印章〉を捺す
いわゆる印璽には差出人個人やその人物の家系のシンボルが刻まれており、差出人を証明する証ともなり印璽を意味するシールという言葉が「紋章」と訳されることもあるものの、家や個人の紋章はアームズまたはコート・オブ・アームズと呼ばれ、そのまま封蝋の印璽に用いられることはない
印璽のデザインは紋章を元にしたものも少なくないが、基本的にこれらは別の物として扱われ、欧米の州章、郡章、市章および軍隊章などや、各自治体の首長を始め州知事、アメリカ合衆国大統領の職名章もシール〈Seal〉と呼ばれる
これらはほとんどすべてが丸いデザインになっていて、これらはこの印璽の丸い形から来ている
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感想や批判もお待ちしております
私、漢字が苦手なもので誤字脱字報告もありましたらお願いします
別口でエッセイも載せましたので、ご興味のある方は一度ひやかしてみてください
短めですのでスマホで読むには最適かと……是非、通勤・通学のお供にどうぞ、一応R15です
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全編改稿作業で修正 2025.03.22





