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メリークリスマス

作者: 彗暉

 開門と同時に人が流れ込む。石造りの異国を感じさせるぬいぐるみが陳列された店を過ぎて、広がるは夢の世界。日々の喧騒を忘れさせる大空の下に広がる夢と魔法の世界。大人になっても心が羽ばたくと言う瞬間を味あわせてくれるその空間を一呼吸で味わい、愉快な音楽に急かされるように歩いて、来たねと笑みを交わす。どれに乗ろうか、次はどこに行こうか。

 ようやく見つけたポップコーンの店の長蛇の列を見て思わず二人は足を止める。ふっと同時に笑うと、

「さすが」

 店員さんのスーパースマイルに心が清算されて、ポップコーンを一口味わう。

「やっぱキャラメル味が最高」

 気づけば小麦色になった空に薄い雲がかかっていて、喧騒から逃れるように座ったベンチで肩を寄せ合い、互いに寄り掛かり合う。

 そんな、数年前の出来事を思い浮かべながら、早朝の電車のホームでネクタイを隠すようにマフラーを締め直す。

「あぁ、さむ」

 

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― 新着の感想 ―
[一言] 色が印象的だと思いました。あと、温度感と心境の変化の激しさ。それらが印象的です。
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