第二十八話 「竜狩り」
俺達は今、ニコラウス邸の会議室にいる。
いよいよ明日から竜狩りに出立するので作戦の最終確認の為だが特に難しい話は無い。
要は明日から北の森に入り猛角地竜を探し出し狩る、それだけの事だ。
おおよその生息地域も偵察部隊からの情報で分かっているし、他の魔物も猛角地竜を恐れ北の森から逃げ出しているので森での進行も順調だろうと見込んでいる。
「それじゃあ旦那、カーラちゃんの明日からの休学届けは大丈夫なんだよな?」
「ああ、ちゃんと届けてある、カーラも皆の足手まといにならぬ様に最後まで気を抜かずにな」
「はい、ご配慮ありがとうございますお父様」
ニコラウスもカーラちゃんの冒険者試験合格を素直に喜び、約束である竜狩りへの帯同も認めた。
「しかしニコラウス様よ、ホントにカーラの力はスゲーな、俺も長年冒険者やって色々と見てきたけど驚いたぜ」
シンプソンさんもカーラちゃんの冒険者登録のお祝いの席にお呼ばれされて以来、ニコラウスと親睦を深めたって言うのもあるが、何て言うか結局のところ同じ穴のムジナと言うか直ぐに意気投合した。
「現役のお前がそう言うんなら少しは安心だな、だがカーラよ、その力に慢心するなよ」
「分かっていますお父様」
カーラちゃんはと言うとちょこちょこ挟んでくるニコラウスさんの親バカと小言めいたフォローに飽き飽きしてる様子だが心配されているのも分かっているから一応きちんと返事はしている。
「それじゃあ今日はこれで解散とするが、明日は朝4時に北市門護衛所に集合だから遅れんなよ、後、武器の手入れも忘れずにな」
ブルーノが立ち上がり締める。
「皆には苦労かけるが街の為にもくれぐれも宜しく頼む」
ニコラウスも立ち上がり街を代表して俺たちに頭を下げ頼む。
「旦那よ、この面子だぜ?何の心配もいらねーから安心して市政に励んでいてくれよ」
「ふん、確かにそうだな」
「デュークの言い方はともかく、こいつの言うとおり竜の件は我々にお任せ下さい」
「頼んだぞランス」
「俺も期待に応える男だって見せるからなニコラウス様よ」
「ああ、期待して待ってるぞシンプソン」
ああ……この流れ、分かってきたぞ……この流れはアレだな。
「じゃあ出立に向け円陣組みますか!」
「お!ヴィンス、分かってきたじゃねーか」
ええ、分かってきましたとも。この世界の流れは。
「よしじゃあ、言いだしっぺのヴィンス、中に入れ」
「え??ぼ、僕ですか…??」
デュークさんに促され円陣の真ん中に入れと言われ戸惑う……それはちょっと、やりたくないんだけど……。
「しょうがねー、ここはヴィンスに譲るか」
「いえ、ニコラウスさん、どうぞどうぞ」
「ん?何だヴィンス、お前やらないのか?なら俺が」
デュークさん。
「いや、それなら俺が」
シンプソンさん。
「いえ私が」
ランスさん。
おいおいこの流れ……まさかこの世界でもあるのか?
「じゃ、じゃあ僕が…」
恐る恐る一応名乗り出てみる。
「「「「「どうぞどうぞ」」」」」
っておい!!
あーあバカらしい……。
分かりましたよ、やりますよ。
皆が円陣組み俺が中心部に入る。
「それでは行きますよ、行くぞぉ!!デザートイーグルゥ!!」
「「「「「おう!!!」」」」」
はぁ…やれやれ……。
~~竜狩り出立当日~~
「おう、ブルーノにデューク、ヴィンスもおはようさん」
「おはようございます、シンプソンさん、ランスさん」
北市門護衛所入り口にシンプソンさんとランスさんが一足先に着いていた。
俺達が到着して程なくしてカーラちゃんも来た。
「よし、じゃあ全員揃ったし早速出発するか、皆準備は良いな?」
ブルーノの声に各自武器をはじめとする身の回りを確認し、準備万端の旨を伝える。
「ようし!じゃあ出発するぞ!」
見送りは市門の護りを固める防衛隊の方々だけだ。
何しろ朝早いし特に領民達に今日俺達が竜狩りに出るとは知らされている訳でも無いしな。
防衛隊の方々に見送られ市門から街を出る。
ふと視線を感じ振り向くと市門の屋上に厳つい親父がいるではないか。
「カーラちゃん、上」
「え?」
俺はカーラちゃんに振り向くよう促す。
「お父様」
カーラちゃんはニコラウスに向け手を振る、そしてニコラウスもまた小さく手を上げた。
何だかんだ言ってニコラウスも心配なんだな。
「カーラちゃん、何の心配も要らねーぜ、散歩みてーなもんだ、どうせすぐに帰ってくるんだかんな」
「ええ、はい!」
デュークさんや他の皆も気付き手を振る。
ニコラウスはバツが悪そうにしているが親としては心配なんだろうな。
そんなニコラウスを後にしながら俺達は森へと入っていく。
~
街を出てかれこれ3時間は歩いただろうか?
案の定と言うか、分かっていたけど魔物に一切出会わない。
それはそれでおかしな感じだ。
「ようし、この辺で一旦休憩にするか」
斥候役を務めるデュークさんが少し開けた場所で休憩とする。
俺は土魔術で造った即席のコップに水魔術で水を注ぎ皆に配る。
いちいち水汲みに行ったりしないで済むのは楽だな。
「俺たちは今この辺だ、偵察部隊の話だと後1時間も歩いたあたりに目的の猛角地竜がいたとの話だ」
デュークさんが簡単な地図を広げ説明する。
皆は水を飲みながら地図を囲む様にして座っている。
「まあ相手もジッとしている訳でもないだろうから多少の動きはあるとしてだ、我々も既に誤差内には入り込んでいる可能性がある」
「まあ、相手が相手だかんな、近くにいれば嫌が応にも分かるだろうがな」
ブルーノが猛角地竜のテリトリーに入っている可能性を示唆しシンプソンさんがまだ近くにはいないだろうと読む。
「魔物は出ないし竜の気配もまだしませんが引き続き警戒を続けながらと言うより、今まで以上に警戒しながら進みましょう」
ランスさんが気を引き締める。
「早く竜出ないかしら」
カーラちゃんは竜との対決を楽しみにしている様だ、まあ何気に俺もカーラちゃんと同じ気持ちだが。
「よし、それじゃあ出発するか」
「おう」
時間にして10分程してブルーノが立ち上がり声を掛け皆が立ち上がる。
~
デュークさんが俺達の10歩ほど先を歩き先導する形で俺達が続く。
1時間ほど歩いてもまだ猛角地竜の気配は無い。
とその時、斥候役のデュークさんが身を屈めて止まった。
そしてそのままの姿勢で振り向く事はなく後ろ手で俺達に止まれと合図する。
「………………」
静かな時間が流れる。
後ろ手にした止まれの合図が手を返しこっちに来いとの合図に変わる。
俺達はなるべく物音を立てない様にデュークさんの元へと歩を進める。
「何か臭わねーか?」
デュークさんが前を見据えたまま鼻を利かせながら皆に問う。
「……………」
皆が神経を研ぎ澄ます。
「……血の臭いだな」
シンプソンさんが口を開いた。
「ああ、獣の血の臭いだ」
正解とでも言う様な言い方でデュークさんが答える。
「他に気配も臭いもないな」
ブルーノも真剣に解析している。
俺とカーラちゃんもくんくんと鼻を利かすがよく分からない。
この辺がやっぱ百戦錬磨の猛者達なんだなと再認識させられる。
「ゆっくり進むぞ、俺の後ろ5歩で付いて来てくれ、ブルーノ、ヴィンス、カーラ、ランス、シンプソンの順だ」
「了解」
デュークさんの指示に皆が頷く。
「ヴィンスとカーラちゃんも四方八方に神経研ぎ澄ませろよ」
「「はい!」」
俺とカーラちゃんも気合を入れ直す。
歩を進める度に血の臭いが強くなり流石に俺とカーラちゃんにも分かる程に臭いが立ち込めてきた。
1分程歩くとデュークさんが緊張した姿勢を解き、普通に立ち止まった。
「来てみな」
デュークさんは前を見たまま右手を上げ来いと招く。
俺達もデュークさんのところまで行き前方を見てみる。
そこにあったのは首の後ろ、延髄あたりに穴を開け大量の血を流して絶命している猛角地竜だった。
「これって……?」
「誰か先客があったって事?」
俺とカーラちゃんは状況が飲み込めていない。
「……先客って言うか、縄張り争いか何かで同士討ちっぽいな、見てみろ首の傷が致命傷ではあるが背中に無数の切り傷がある」
デュークさんは魔物同士の争いと見立てている様だ。
「ああ、この殺り方は竜だな」
シンプソンさんの見立ては竜らしい。
「ええ、細かい傷の多さからして翼竜の可能性が高いかと思いますね」
ランスさんは竜、それも翼竜じゃないかと言う意見らしい。
「まだ近くに翼竜がいる可能性が高いぞ、皆辺りに注意しろ、特に上空には気をつけるんだ」
ブルーノの警告に否が応でも緊張感が高まる。
「……………」
皆が集中し付近の様子を伺う。
「来たぞ!!右手上空に魔物の気配だ!」
デュークさんがいち早く感づき声をあげる!
っ!?
「おいおい、翼竜が2匹もいるじゃねーか!?」
シンプソンさんも驚いた様子だ。
「あれはきっと番ですよ、繁殖は何かで連れ立っているのは無いでしょうか?!」
上空を旋回している翼竜を見上げながらランスさんが言う。
見た目は前世で言うところのプラテノドンに似ているが、よく見てみれば片方は尻尾が長く先が尖がっているが、もう片方は尻尾がそれ程長くは無いものの先が二股に分かれている。
きっとどっちかが雄で、どっちかが雌なんだろう。
「まずいな、繁殖期だとしたら奴ら縄張り争いに躍起になって興奮しているぞ、どうする?ブルーノ!」
デュークさんがブルーノに判断を仰ぐ。
「どうするもこうするも狩るか逃げるかの二択だろ」
「じゃあ狩りましょう!!」
カーラちゃんはやる気満々の様だ。
「確かにこのまま逃げたとしても街への脅威を残すって言うより増やす事になるな」
「私達の目的は街への脅威である竜を狩りに来たはず」
「なら狩るしかねーわな!!」
全員意見は一致している様だな。
「狩りましょう!!」
俺も当然賛同する。
「よし!それじゃ皆、構えろ!!ほかに魔物がいねーとも限らねーからデュークは周りの気配にも警戒しながらも皆は翼竜に集中しろ!!」
ブルーノがテキパキと指示を出す!
「おう!!」
皆が返事すると同時に雄だか雌だかの翼竜が急降下してきた!!
「ヴィンス!翼竜の弱点は翼だ!皮膚が薄い翼を狙うんだ!!」
「って言っても翼は折り畳んで急降下してますよ!!」
デュークさんがアドバイスしてくれるがその弱点が隠されている。
「急降下してくるヤツは俺達に任せてお前は旋回している雌を狩れ!」
ああ、長く尖った尻尾が雌なのかってそんな事考えている場合じゃなかった!
「はぁああぁ!!」
俺は上空を旋回する雌の翼竜目掛け火複数弾を放つ!
その数、30発同時発射だ。
が、雌の翼竜も俺の火弾を確認すると翼と畳み錐もみ状態で降下をしてきた!!
雌の翼竜は俺の火弾を回転しながら上手く避け俺達に迫る!!
時間差で雄雌共に物凄いスピードで降下してきて俺達との距離をぐんぐん縮める!!
どうすんだ!?
「ヴィンス、カーラ!!慌てるな!奴等もこのまま落下しない!俺達への攻撃に転じる時一気に翼を広げブレーキをかけるからそこを狙え!!」
シンプソンさんが攻撃に備えろと教えてくれる。
まだか!?
ぶつかるぞ!?
っ!?
「今だ!!」
シンプソンさんが合図する!!
翼竜は翼を広げ急ブレーキをかけ攻撃態勢に入った!!
と同時にカーラちゃんが試験とは違う本物の大剣を真上に突き出す!!
俺達も一斉に魔術で迎撃する!!
が!カーラちゃんの大剣を翼竜は紙一重でかわし、硬く長い嘴でカーラちゃんの剣を弾く!
「きゃっ!!」
怪力のカーラちゃんが大剣ごと弾され体勢を崩す。
あれがカーラちゃんじゃなかったら吹き飛ばされていただろうな……。
と同時に翼竜は大きく翼を一振りし急上昇する!!
物凄い風圧だ!!
俺達が射出した魔術はその風圧により逸れる。
って言うか一種の風魔術の様だ。
一瞬目を瞑った次の瞬間、目に入ったのは2匹目の翼竜が攻撃態勢に入ったところだった!!
1匹目の陰に隠れてやがった!
けど、想定内だ!
俺が無詠唱で放った雷弾が翼竜の顔面を捉えた!
捉えたはずだが雷弾は翼竜の顔を滑る様にして上空に逸れていった!?
翼竜は先ほどのヤツ同様に翼を一振りし急上昇していく。
全然効いてない??
「ヴィンス、翼竜は竜のクセに鱗が無いんだ。翼竜は空気抵抗を減らす為に特殊な肌をしていて、それは魔術をも逸れてしまうんだ!」
ランスさんの解説に理解はするが魔術が効かないなんてチートやんそんなの!
「だから皮膚の薄い翼が弱点なんだよ!翼にダメージさえ与えられれば自在に飛べなくなるから一気の形勢逆転できるんだがな」
シンプソンさんが補足説明してくれ納得した。
そんな事喋っている間に再度翼竜達が上空で旋回し時間差で急降下してきた!!
「時間差攻撃とはなかなか知恵がまわりやがんな!魔物のクセによ!」
シンプソンさんが腕に力を籠め迎え撃つ準備をする。
「けっ!来てみやがれ、次は狩ってやんからよ!!」
カーラちゃんも本性?の輩感を露わにし構える。
どんだけのスピードだよ?翼竜共!
先程よりスピードを乗せ急降下してくる!!
よし!今だ!!
「はぁあ!!」
「っ!?ヴィンス!?」
翼竜がブレーキをかける前に俺はラファエラさんから学んだ飛翔術で翼竜目掛け飛んでカウンターを狙い剣を突き出す!!
俺の行動は予想外だったのだろう、翼竜は驚き堪らず翼を広げ急ブレーキをかける!!
「そっちか!!」
俺は嘴で攻撃してくるパターン1と驚いて翼を広げるパターン2を想定していた。
パターン2なら突き出した剣で翼を切るまで!!
脳内シミュレーションが奏功し翼竜の翼を切った!!
翼竜はバランスを失い回転して落下するのを確認し、もう一発飛翔術を発動させ上昇加速する。
まだ上手く移動は出来ないがただ飛ぶだけなら出来る。
2匹目からすれば1匹目が随分と手前でブレーキかけた事も予想外だった上に1匹目の翼が切られ、突如現れた俺に驚いた様子だったがこっちは攻撃に転じてきた!!
大きく長い嘴を開け迫る!!
「パターン1ね!!」
アホみたいに大きく開けた口中に入りきらない程の特大火弾を打ち込む。
口中に特大の火弾を打ち込まれた翼竜は口から煙を吐きながら仰け反る様にしてバランスを失い落下する。
そういう俺も特大火弾を放った反動でバランスを失い落下しているが……。
なんとか空中で体勢を立て直し着地する。
すぐに翼竜を確認すると流石、竜といったところか飛べないまでも残った翼と嘴、そして鋭い鉤爪を持つ両足を駆使し奮闘している。
が、飛べない翼竜じゃあ百戦錬磨の猛者達相手では分が悪い。
1匹目は今まさに高くジャンプしたカーラちゃんがその大剣を振り下ろし首と胴体とを切り離したところだ。
2匹目は口から激しく煙を吐きのた打ち回っているところを翼竜の背中に乗ったランスさんに脳天から剣を串刺しにされたところだった。
~
翼竜が殺ったと思われる地竜1匹に俺達が狩った翼竜2匹の計3匹の竜が横たわっている。
「地竜は俺達じゃねーが、いっぺんに3匹の竜とはなかなか無いぞ」
「これを金に変えりゃしばらくは遊んで暮らせるな」
どうやら竜は高く売れる様だ。
「しかしカーラちゃんにヴィンス、大したもんだ」
ブルーノが俺たちを褒めてくれる。
「ええ、私もまさか2人がいきなり竜を仕留めるとは思っていませんでした」
ランスさんもその爽やかな笑顔で労をねぎらってくれる。
「普通の冒険者なら竜と戦う事無く引退するもの珍しくないからな、それがデビュー戦で狩っちまうとは末恐ろしいな」
シンプソンさんも腕を組み感心してくれている様子だ。
「ああ、今回は本当によくやったな2人とも」
やっぱり人間褒められれば気分が良いものだ、それがその世界で名が知れた猛者達からだから尚更だ。
「ありがとうございます!!」
俺とカーラちゃんは素直に褒められた事に対し礼を言う。
「っ!?まだだ!!」
デュークさんが真顔になり上空を見ながら叫ぶ!!
俺達も続いて上を見上げる!!
っ!?
上空には今狩った翼竜とは比べ物にならない程、体も翼も大きく、その翼を広げた大きさはざっと翼竜の5倍はある竜がゆっくりと旋回している。
「黒色飛竜だ!!」
「くっ!!よりによって飛竜の中でも最上位種じゃねーか!!」
翼竜を狩って緩んだ空気が先程までの緊張感とは比べ物にならない程の緊張感に一気に包まれる!!
「っ!?ちょっと待て、あのワイバーン手綱が付いてないか?」
ブルーノが指差すワイバーンを見ると確かにロープの様な物がぶら下がっているのが見える。
次の瞬間、ゆっくり旋回していた黒色飛竜が旋回を止め今度はゆっくりと降下を始めた。
近付くにつれ確かに手綱の様な物が付いていて誰かがその背中に乗っている。
「竜人族か!?」
竜人族、何だか好戦的なイメージだが大丈夫かな??
いきなり攻撃とかしてこないだろうな……。
そんな事考えている間に黒色飛竜が間近に迫りその大きな翼をゆっくりと羽ばたかせ大きな体の見た目とは裏腹に優雅に静かに着陸する。
「ふん、相変わらず人族は群れるのが好きだな」
黒色飛竜の背中に乗り、黒色飛竜を操っていた思われる人物が先に口を開いた。
あれが竜人族!?ずいぶんと小さいな、って言うか俺と変わらないくらいの身長じゃないか?
「パナメーラ!!」
ランスさんがそう呼んだ名前に俺は聞き覚えがあった。




