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白銀少女戦記 〜醜悪と華麗の境界に、唱う偶像達〜  作者: 結城斎太郎
†フェアリー・ディファレント†
97/32149

『96』 テントで集まってみた

 出入口まで飛んで、そこから城の外へと出た。外はもう暗くなり始めていた。気付かない間に結構な時間が経っていたみたいだ。

 

 ベテランさんが皆をテントの中に集めさせて、2人の見送りの準備を始めていた。この世界では、天国へと行く人の体を特殊なスキルを使って光の粒に変えて、そのまま空へと旅立たせるというもの。

 ラークさんとユーリさんが2人をそっと専用の綺麗なベッドの上に優しく乗せてあげて、ベテランさんがそのスキルを使って2人を天国へと旅立たせてあげた。


 その様子を皆で静かに見送ってあげた。そして、2人が空に旅立ったのを最後まで見届けると、ベテランさんの手には2人の名前がこの世界の文字で刻まれた水晶みたいなものがあった。


 ”聖水晶(せいすいしょう)”と呼ばれているみたいで、この水晶に、天国に行った人の意思が宿っているということらしい。ベテランさんは水晶を、クッションを敷いた小さな箱の中1つずつ入れて、近くにあった棚に置いた。



「安からに………我が同志、我が戦友………」


「………………こうなることを覚悟はしていたけど、やっぱり一緒に戦った人達が目の前でやられちゃんなんてツラすぎるよ」


「そうだな………でも、こうやって死んでいった仲間の為にも立ち止まっているわけにもいかねぇからな」


「アイツらの分まで頑張る、それが俺達の出来ることだ」


「皆、今日は解散してくれ。明日はユーリ君のスキルを使って次の階層の転移の場所へと移動する。明日の朝、遅くなり過ぎない程度に入り口に集まってくれ。以上だ」



 ベテランさんの話が終わって、私達はそれぞれのテントの中に戻っていった。私も自分のテントに戻ろうとしたら、何故かラークさんとユーリさんがついてきた。

 何も言うことなくついてくるから、怪しさ100%なんだよね。同居している者同士っていう設定が無かったら、危ない人として切り刻んでいるところだよ。


 嫌、色々な意味で既に危ない人達ではあるんだけど。何て言ったって、あの2人は”ろりこん”なんだから。


 私は溜め息をつきながらも、ついてきた2人をテントの中に入れてあげた。せっかく入れてあげたのに、まるで自分の部屋のように普通に入っていた。

 せめて、せめてさ………「お邪魔します」くらいの一言くらい言ってもらいたかったよ。仮にも女の子の部屋だよ。自分で”仮に”って言っちゃったけど!!



「おっ、うんうん。良い匂いだ~」


「私の部屋で、いい歳の男の人がそれ言うのはヤバいから」


「まぁ、それはそれとしてだな」


「いやいや、勝手に話終わらせないでよ。私が納得していないからね?」


「良いだろ?減るもんじゃねぇし」


「そろそろ本気で殴り飛ばすよ?」



 これだから、この2人のこういう発言はウザいんだよ。何?減るもんじゃないって。屁理屈にすらなっていないよ。言い訳するなら、もう少しマシな発言をしてほしいよ。まず、言い訳自体してほしくないけど。

 色々と疲れてきて、近くに置いてある備え付けのソファーに寝転がった。あぁ~、ソファーが気持ち良すぎる………テントの備え付けの物とは思えない心地良さだよ。


 ソファーに寝転がって、ズボンのポケットからスマホを取り出して、ゲームのアプリを開いた。とりあえずの暇潰しって感じでやってみる。


 そうやってリラックスしていると、アホ2人が何かを勝手にゴソゴソと漁り始めた。


 ちょっと待ってよ。女の子の部屋を勝手に漁り始めるって、流石に許されない行為だよ。特に物が置いてあるってわけじゃないけど、やっぱり漁られている方は嫌だ。



「ラークさん、ユーリさん。今から話があるんで来てください」


「おっ?なんだ、なんだ?」


「おう、お話なら何でも構わ____」






 _____ズドンッ!!ズドンッ!!_____

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