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『70』 ベテランさんと戦うことになりました

 ベテランさんにいきなり勝負を挑まれたわけですが、私はすぐにその勝負を受けた。周りの人達はザワザワとし始めている。そりゃまぁ、女の子と長年戦いを続けているベテランさんが戦うんだ。

 普通に考えたら、勝負の終わり方なんて誰でも予想がつくものだろうね。私がボッコボコに負けるっていうのが、皆の頭の中にある未来のことだと思う。


 ベテランさんの実力がどんなものだか、それこそ予想が出来ないから、その予想が当たっちゃう可能性だってある。でも、勝てるかもしれないという自信もある。


 私とベテランさんはテントの外に出て、少し広い場所に移動した。周りに居る人達も、私達の戦いに興味があるみたいで、ゾロゾロとテントから出てきた。

 そのザワザワしているのを聞いて、他のテントに居た人達も出てきてきた。ありゃま、お客様がだいぶ増えてしまったようで。こんなにも注目を集めながら戦うなんて、割と緊張するな………

 


「お互いに良い勝負になることを祈ろう」


「勝ち負けの決め方はどうしますか?」


「どちらかが降参するまで。基本的に体の何処かに剣を突き付けられて、身動きが取れなくなった方が負けにしよう。それと………蹴りや殴った場合は、一撃決まった時点で食らった方が負けだ。まぁ、剣で戦うから、後者はほぼ無いって思った方がいいね」



 なるほどね。つまり、攻撃が当たる瞬間のギリギリのところで止めるってことだね。アニメじゃよくある勝負だね。

 

 ベテランさんが腰に差していた剣を鞘から抜いて、私に向かって構えた。私もそれに合わせてベテランさんに向かって両手に剣を構える。

 そういえば、特にスキルを使っちゃ駄目とかいうのは無かったよね?てことは、スキルを使っちゃっても問題は無いってことで良いんでしょうか?


 何も言われてないから、遠慮なく使うことにしよう。周りの人達を巻き込まない程度に全力で戦おう。



「始めようか。……………はぁっ!!」




 ____シュンッ!!____




(おおっと、やっぱり素早いな………やっぱり伊達に20年も経験を積んでいないって事だね)


「よいしょっと。せいっ」




 ____カキィィン!!___




「おっ?弾いたか。これは面白くなりそうだな」


「あの女の子………凄くないか?既に凄いっていうのが伝わってくるんだけど?」


「もしかしたら、あの女の子が勝っちゃうなんてことも………有り得ちゃうかもだよ」


「ふんっ!!らぁぁぁぁ!!!!」


「氷のスキル……みたいだね。スキルを使ってきたっことは、本気を出してきたってことだね」






 ___ブォン!!ズドォォン!!パキパキッ!!____





「うおっと………!!うへぇ………寒っ!!こんなの当たったら、凍え死んじゃうよ」


「君からも攻撃を仕掛けたらどうだ?攻めなきゃ勝てないぞ」


「言われなくても………そのつもりです!!」



 ベテランさんの氷の斬撃を素早くかわしながら、距離を詰めていって、両方の剣に炎を纏おうとしてみた。暴走するのを覚悟でやってみた。

 すると、特に問題も無く、両方の剣に炎が渦みたいに剣に巻き付くような形で纏われた。だんだんと、スキルをコントロールできるようになってきているみたいだね。

 

 両方の剣で素早く、そして連続でベテランさんに向かって斬り付けた。剣を振るスピードも少し上がっているみたい。これといった練習とかをしていたわけじゃないのに、不思議なものだよ。


 でも、ベテランさんもそう簡単に負けてくれないようで、私の攻撃を物の見事に剣で弾いていた。1本の剣で二刀流の攻撃を防いじゃうなんて流石ですね。


 やっぱりベテランさんは違うね。もう少し………後もう少し、攻めていかないとね。

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