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白銀少女戦記 〜醜悪と華麗の境界に、唱う偶像達〜  作者: 結城斎太郎
~誘い月、赤く燃える太陽~

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◈◉【第九十七帖】◉◈

そうなんだよな………すっかり頭から抜けちゃっていたけど。


クババ………これの本来の存在が一体何なのかは分からない。


芽郁がクババと言えばクババなのは間違いないんだが、芽郁自身も「よく分かんない。私はお飾りみたいな神様だしね」っていうことしか話せなかったから。


お飾りなのは芽郁もそうだが………その母となる存在である私も同様。神の抜け殻みたいな存在だから。神としての力は十分に備わっていても、立場や理を司ることは出来ない。


それに関して言えば、千明さんやカルテナさん……そして、デウス・エクス・マキナの阿部木綿音の立場よりも格上の存在となった佳織さんの方が神としての力をフル活用できるというものだ。


綾音さんやシャゼラさんだって、宇宙人やら女王やらの枠組みを超えた存在になっているわけだし。それが神なのかって言ったら「どうなんだろ?」っていう部分はある。


相互作用………にしては、お互いがお互いの全てに共鳴しすぎて相乗効果がドエラいことになってしまっているが。


何を考えても、全てが仮説で終わる………発端を全てかき集めて、考えられる全てのパターンを導き出しても途中で何も分からなくなる。矛盾や辻褄がどうしても合わなくなってしまう………



一体なんなんだ………"クババ"というものは。


新興勢力のリーダー格、一番ベストなのはボスから聞き出すのが手っ取り早いだろう。ここまでの事を長年暗躍してきては今になって行動を起こしている。


何も繋がりがない可能性が皆無というものだ。



(一体………何を思って、何を考えて、何を目的として動いてるんだ………新興勢力の奴等は………?)



「祐、考え事しているところ悪ぃんだけどさ。そろそろ上の階層に向かうよ。シャゼラさんと千春の馬鹿2人が千手倒した勢いで天井に穴空けやがったから。そのまま上の階層まで行けるから、そのまま行くんだけど………何か気になることでもあった?」


「気になることなら沢山あるけど……今は考えても答えは出そうにもないし。新興勢力の幹部連中やらトップやらから聞き出せばいいかなって」


「私達もそのつもりだから安心して。シャゼラと千春が勢い余って殺さないように私がそこら辺面倒見ておくから」


「一番殺しにいきそうな人間が何を言ってるんですか?綾音さんと優香に関しては、2人が一番血気盛んなんだから、ちょっとは落ち着いて行動してもらわないと困るんだよ」


「えっ?なんで私にまで?」


「お前の方が綾音さんよりも危険だからだよ!!この中で一番加減っていうのを弁えてないのが優香でしょうよ」


「えぇ………いや、加減知らないで勢いのままいっちゃうところは認めるけど。綾音さんほどじゃないとは思ってるよ」


「どっちもどっちじゃない?姉さんと優香は」


「どっちもどっちっち~、ってことですか?」


「それ、昔の姉さんをよく言ってたな……美紅さんと悪い意味で比較された時に毎回お決まりのように「お兄ちゃんと私、どっちもどっちっち~♪」とか嬉しそうに言っていたから」


「お前もそうだっただろうが。何を私だけみたいな言い方してんの」


「あの、喧嘩しないでもらっていいですか?」


「祐、ひろゆきみたいな喋り方になってるの草」


「うるせぇ、ジャニオタクソメガネ」


「ジャニオタで綾音さんと区別付けるところの無駄な機転」


「うるせぇんだってば、だから」

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