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白銀少女戦記 〜醜悪と華麗の境界に、唱う偶像達〜  作者: 結城斎太郎
~誘い月、赤く燃える太陽~

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◈◉【第八十五帖】◉◈

「なっ………!?貴様………!!何を………!?」


「あれを目で追えないようじゃ、私を殺すことなんて不可能に等しいですなぁ~」


「ありゃりゃ、優香。変なスイッチが入っちゃったみたいで~」


「そんな軽い感じで言ってる場合じゃないことが起きちゃっていますけどね?」


「全員で掛かれ!!」



全員で掛かっても、ちょっと剣術かじっているだけの武士が束になって勝てる相手じゃないでしょうよ。


そんなことを思っている間に、私達を取り囲んでいた武士達は全員……血を流しながら地面に倒れていた。全員が急所を一撃で狙われて致命傷による即死。


相手が弱かったとは言え、同時に何人も掛かってこられても確実に一撃で仕留める優姉ちゃんが怖すぎるわ。一切返り血も浴びること無く事を済ませていた。



「あの子は何者なんだ………」


「何をしたのか、全然分からなかった………」


「ザワザワし始めたね」


「そりゃ、こんだけのことを起こせば誰だって騒ぎたくもなるでしょうが。優姉ちゃん、加減っていうものを知らないのかい?」


「ちょっとミスっちゃった」


「何をどうミスったんでしょうかね?」


「まぁ………色々と。とりあえず、ここにずっと居るのはマズいから移動しようか」


「お前がやらかし過ぎたのが原因なんだけどな?」


「戻った時にジュース奢ってあげるから勘弁して」


「安くない?」


「分かった。叙々苑食べ放題、一番良いコースを奢ってあげるよ」


「急に上がり過ぎじゃない?」


「まぁ、その時でテキトーに」



と言って、優姉ちゃんは一人でどっかに転移した。どっかにって行っても、私達なら追えるから勝手にどっか行っても大丈夫だけどさ。


私達も優姉ちゃんを追って転移した。死体の方は………まぁ、放っておいても大丈夫でしょう。夢の中だし。起きれば何事も無かったようになることでしょう。


ここまで細部まで再現されているっていうのは初めてだから、何がどうなるかが全然見えてこないから……そもそも、ああやって夢の世界の住人をやすやすと殺していいものなのかっていうのもあったけど。


向こうから殺しに掛かってきたんだから、それで返り討ちにしただけだから、優姉ちゃんに非が無いと言えば無いと思う。やり方が無茶苦茶過ぎたところがあるっていうだけで。



優姉ちゃんの後を追って、城下町らしき場所へと転移した。近くに結構大きめの城があった。勿論、シンデレラ城みたいなものではなくて、大阪城や姫路城みたいな感じの城。外堀があって上の方に天守閣があるっていう日本古来の城の城下町。


流石に城下町の方には優姉ちゃんがやらかしたことの情報は流れてきていないようだった。けど、それも時が経てば一気に広まることだろう。


多分、この城に……新興勢力の奴等が潜んでいることだろうし。全員では無いとしても、一部の構成員の根城という見方は間違っていないと思う。


ボスの方も潜んでいるのかっていうのは疑問だが。城のどっかに居てくれれば助かるんだが……そうじゃなかったら、探すのが面倒臭いんだよな。


まぁ、そうなったらその時に考えても大丈夫でしょう。

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