◈◉【第七十九帖】◉◈
「じゃあ、とりあえず目ぇ閉じて寝ておいて」
「「はーい」」
「ほらっ、アンタも」
「あっ、うん………」
「優香と千春の足を引っ張らないようにね?」
「そんなの分かってるわ。寧ろ、その台詞を言う側になるつもりでやるわ」
「はいはい」
「ぐぅ………ぐぅ………」
「すぅ………すぅ………んんっ………」
「えっ?2人とも、もう寝てるんだけど」
「よほど疲れてたんかな……まぁ、寝付き悪いよりは勝手に寝てくれる方が助かるけどね」
「さっきまで喋ってたやんけ。のび太顔負けの寝付きだわ」
「早くアンタも寝なさい」
「分かったよ………」
優姉ちゃんとちぃねぇは、いつの間にか……用意されていたベッドの上で寝ていた。さっきまで普通に立って話していたのに、私が気付かないうちにベッドに潜り込んで寝ていた。
私も空いているベッドの中に入って目を閉じた。
新興勢力………どこまで力を広げているのか。情報は色々と入手したとは言っても、実力は未知数なところしかない。
どこかに壁があるのは間違いないから、そういうところは上手いこと、2人をフォローするつもりでやらないとねぇ………
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「おい、手越」
「てぇーごしちゃーん」
「ん………?なに?あっ?2人とも?何?」
「何って言われても………今、夢の世界に居るんだけど。いつまで寝てるんかなって」
「あっ、悪い悪い……って、あれ?なんで和服なの?和服っていうか………甚平なんて着ているの?」
「さぁ?私達もここに来て、目が覚めたら「あれ?なんだこれ?」ってなったから」
「なんか………江戸時代の町人感凄いよね。男の方の」
「綾音さんも楓のライブん時に似たような格好しながらKAT-TUN歌っていた気がする。よくあんなに動けたなって思うわ」
「うん、通りで優姉ちゃんの格好が何かで見たことあるなって思ったわけだ………てか、ここもどこなの?何かの屋敷みたいな?普通に時代劇とか、江戸時代にでもタイムスリップしたんか?っていうくらいの光景なんだけど」
「私達も外には出歩いていないから分かんない。とりま、祐を叩き起こしてから3人で動こうかなっていう感じかな?」
「あー、なんか寝過ごしてごめんね。寝過ごしたっていうか……なかなか寝付けんくて芽郁に無理矢理眠らせてもらった」
「お主、不眠だったのか?」
「最近色々な事有りすぎてストレスあるんかもしれないわ……」
「わかりみが深ぇ~」
「うんうん」
目を覚ますと、優姉ちゃんとちぃねぇが上が甚平に黒い下着、下には黒い股引きも履いているという……まさに、江戸時代の町人の男のような格好をしている。
私も起き上がって自分の格好を見てみると、同じような格好をしている。違うところは3人それぞれ甚平の色合いが違うというところか。
優姉ちゃんが黒、ちぃねぇが深い緑色、私が紅というような感じ。芽郁が何かしたとは考えにくいから、新興勢力が作り出した世界の影響が反映されたということだろうか。




