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白銀少女戦記 〜醜悪と華麗の境界に、唱う偶像達〜  作者: 結城斎太郎
~誘い月、赤く燃える太陽~

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◈◉【第六十六帖】◉◈ no matter matter

「ねぇ、ちょっと」


「「あっ、お邪魔してまーす」」


「お邪魔してまーす、じゃないよ。さっきまでの喧嘩はどこ行ったんだよ」


「着替えてる時に終わった」


「うん」


「はぇぇええ…………?」


「あっ、こいこい」


「えっ、ちょっ………千春………ちょっ」


「雑魚」


「うるせぇ」


「・・・・・・・・・・・・・・・・」


「あー!!役が出来ねぇ………!!」


「はい。勝ちです。雨四光、花見酒、月見酒、たん2、たね、かす2。23文だから、2300円ね」


「やべぇやべぇ、千春って手持ち……どんなもん?」


「2万5000ちょい」


「………嫌なんだけど、もう」


「あのさ、自分達の部屋でやってくれない?なんで私の部屋で勝手に入り込んでやってるの?」


「こっちの方が広いから」


「うん」


「いや、ね?だからさ………はぁ………もういいや。なんか色々と考えていた私が馬鹿らしいや」


「次、ポーカーやろう」


「いいよ~」


「はぁ………」


「優香って本当に賭け事弱すぎ。こういうゲーム、そこまで弱いってわけじゃないのに、金が懸かると急に弱くなるの何でなの?」


「それは私自身が知りたいことだわ」



そして、2人はポーカーをやり始めた。


この2人、こういう賭け事とか嫌いなタイプだし、やったことがあるっていう話も聞いたことがない。麻雀のときだって普通にお金とか一切に賭けないで普通にフリーで楽しんでいたはずなのに。


そういう気分だったっていうのもあるんだろうけど。2人とも、最前線組の時の報酬とか、今でも美紅さんやら芽郁からも相当な額の報酬を受け取っているはずだから。


その2人からしたら、これくらいの額だったら端金みたいなもんなのか。



「どうする?優香、手札、変える?私は変えないつもりだけど?」


「随分と強気だね」


「いや、ここは変に欲張らない方がいいかなって」


「なるほどね。私は変えるけど…………おっ、これは………いや、勝ったな」


「「せーの」」


「はぁ………でも、面白いから見といてやるか」



私が一番年下だけど、一番大人なんじゃないのかなっていうのを、この2人を見ているとそう思ってしまう。



「「スリーカード!!」」


「えっ……?」


「「えっ?マジで?」」


「なんで、喧嘩といいポーカーといい……なんでもかんでもシンクロしてんだよ」



どっちもスリーカードで、お互いがお互いにビックリしてリアクションもハモるというシンクロ率の高さ。狙ってても出来ないような高確率過ぎるシンクロだわ。


この2人、本当に幼馴染みとか仲良いっていうだけで繋がっていないっていう………こう、もっと深いところで繋がってるんだなっていうのは分かる。


端から見たら、どっちも情緒不安定すぎてドン引きでしかないけども。



「どっち?」


「私はクイーン」


「わっち、エース」


「…………負けじゃん」


「いえーい。勝った!!」


「はい。はぁ……まぁ、500円しか賭けてないから良いや」


「………なんか額がちっちゃいな」


「それは思ったけど、遊びだからいいんじゃない?」



金賭けてポーカーやってる時点で、女子大生という立場から見れば異様だよ。



「よしっ、次も勝つぞ!!」


「ちょっと、2人の手札見せて。何にも言わないから」


「当たり前やろ」


「うん」


「ちぃねぇ、私との絡みがさっきから「うん」だけになってるけど、大丈夫そ?」


「うん」


「……………………………………………………………」

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