◈◉【第五十七帖】◉◈
「ふぅぅ………やべっ、魔術使ったら吐きそうになった」
「トイレ行ってきたら?吐いたらスッキリするんじゃない?」
「私も酒飲んで気持ち悪くなった時はトイレでアルコール吐き出して元気になるようにしてる」
「さっき入ってて、ちょっと吐いてくる」
「「お大事にー」」
「うぅ………!!やばやばばば………!!」
「えっ!?」
「手越様!?」
「ちょっ、ちょっ、トイレ………!!」
「そんなにお腹痛いんですか!?急いで案内します!!」
「下じゃないです………上です、上ぇ………うえぇぇ………!!」
「ここで吐かないでくださいね!?トイレ、ここですから!!」
「ご迷惑をお掛けします………」
「あれ、大丈夫かよ」
「明らか大丈夫じゃないのは分かるよね」
『オロロロロロロロロロ…………!!ゔ”ぇ”ぇ”え”え”ぇ”………!!』
「「きたねぇな」」
「手越様、大丈夫ですか?」
『おぇぇぇぇ………!!』
「ゲロで返事しとるな」
「でも、何よりも大丈夫じゃないっていうのが伝わる返事だよね」
「あっ、鷹山様と赤城様………手越様が………」
「あー、芽郁さんと酒飲んでああなってるだけですから。吐けばスッキリすると思いますよ」
「飲みすぎだったんですね。一応は年齢も15歳なんですから気を遣ってほしいものですけど」
「日本だったら法律的にもアウトですけどね」
「アヌンナキでも18歳から飲酒と喫煙が可能な年齢となりますので………」
「あいつ、どっちにしてもアウトじゃん。流石はアウトローじゃん」
「外角低め」
「ストライクゾーンの話は誰もしてないわ。ちょっと面白かったけど」
『うげぇ………!!』
「本当に大丈夫なんかよ………アレ」
そこから何回か祐のゲロゲロMP3が聞こえてきた後、ちょっとゲッソリしているけど、スッキリとした表情でトイレから祐が出てきた。
タオルで口元拭いてるから口は濯いだっぽいね。たまにゲロっても口濯がない奴とか居るからさ……マジでアレは止めてほしいって思う。
ちょっとくらい口の中綺麗にしろよって思うもん。
「あぁ………最悪………」
「大丈夫そ?」
「一応は……お風呂入ればスッキリすると思う。今でもだいぶスッキリした方だし」
「下の方は大丈夫そ?」
「……………………………ある意味、アレかも」
「あー、生理?」
「ストレート言うなよ!!」
「良いじゃん。別に。ガールズオンリーだし」
「それでも流石に………こんな広々としたところで、誰が聞いてるかも分からんところじゃ嫌だけど」
「ここって女性専用の旅館とかじゃないの?」
「そ、そうなん?」
「嫌、祐の方が分かるんじゃないの?」
「そこら辺は詳しくは分からんけども………確かに、お店の人もお客さんも男の人が見当たらないな~って思ってたし。男湯も無いなっていうのは思ってた」
「お主、本当にこの世界の主か?」
「そんな細かいところまで何でも分かるわかないじゃん。勝手に何でも知ってる神様みたいな扱いすんなよ」
「全知全能の神様ちゃうんかい」
「ゼウスだって分からんことくらいあるだろ。それと一緒だよ」




