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白銀少女戦記 〜醜悪と華麗の境界に、唱う偶像達〜  作者: 結城斎太郎
~誘い月、赤く燃える太陽~

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◈◉【第四十九帖】◉◈

サインを貰ったあの子は嬉しそうに色紙を抱えて、私達から少し離れた席に座った。どうやら知り合いが居たみたいで、そこに向かったみたい。


そして、芽郁さんは優香に本気で殺気向けられて全身を震わせて顔面蒼白だった。



「優香、やり過ぎ」


「この馬鹿、空気も読めねぇのに全知全能とか語ってんじゃねぇって話だよ」


「ぃゃ……ぁの……ゎたし………」


「言い訳すんなら今すぐ殺してやろうか?」


「落ち着いてくださいな。優香さん。あっ、千春さん。ピザとパスタ。お待ちです」


「あ、ありがとうございます」


「優香さんは怒らせると芽郁さんですらも顔真っ青にしてビビっちゃう程なんですね……」


「やり過ぎなんですよ、この馬鹿メガネは……」


「優姉ちゃん、ちぃねぇのこと大好きだもんね~」


「好きじゃなきゃ長い期間、ずっと近くに居ようとも居たいとも思わないわ。最前線組に入ったのだって、千春が居るから入っただけのもの。自由にやりたかったし、そういう立場とか権力に興味が無かったから。しかも………知らなかったとは言え、裏切り行為をしたら、それだけで死ぬかもしれないとかさ。そんな状態で戦いたくねぇもん」


「てことは、元から割と総督府は潰す気でいたっていうこと?」


「そうだね。千春もメンタルやられて表情が暗くなっているのを見てきているわけだから。そんなの放っておけないし、かと言って最前線組にいる状態で総督府相手に本気で喧嘩売るっていうことになれば色々と面倒なことになる。別に総督府には遺恨はあれども未練は無い。脱退しちまえばいいかなって」


「辞められた経緯っていうのは実際にその場所にいたわけじゃないし。後から聞いただけの話だから、詳しいことは分からないんだけど………柊さんと結憂さんが2人並んで辞めないように上手く丸め込もうとしたんじゃないの?」


「そう簡単に丸め込められるか、あんな前時代の遺物共に。こっちは全部知ってるんだし。私達はどっちかと言えば総督府の政策の被害者として関わっていたんだから。あーだこーだ言われたところで何とも思わないし。何よりも、あの2人………あれが他人に物を頼む態度じゃねぇだろっていうのがそもそもの話なわけで」


「柊さんはともかく………結憂さんとか、バチバチに圧掛けてきたもんね………」


「別にそこら辺はなんだっていいよ。いずれは殺すつもりでいる。いや、絶対に殺すから。あんなん世の中に野放しにしておくわけにはいかないでしょうよ」


「………………………優香」


「ごめんね、千春。変な愚痴聞かせるような形になっちゃって」


「全然。そんなことないよ。私は優香についていくって決めてる。何回も言ってるじゃん。優香に何回も救われてきた身なんだし。その恩返しくらいはちょっとくらいはさせてほしいもんだよ」


「ありがとう」


「やっぱ、この2人って本当に仲が良いっていうレベルじゃない関係の深さだよね?」


「確かにね。幼馴染み同士でこんなに仲が良くなるなんていうことも滅多に無い。やっぱり人間だから普通に何かあれば拒絶しあたったり憎み合ったりするもんなのにね……」


「不思議な2人だな~」

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