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白銀少女戦記 〜醜悪と華麗の境界に、唱う偶像達〜  作者: 結城斎太郎
~誘い月、赤く燃える太陽~

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◈◉【第四十七帖】◉◈

「あの………すみません………」


「あっ、はい。なんでしょうか?」


「切り替え上手。床上手」


「おい。まだ処女だわ」


「お取り込み中のところ申し訳ございません。鷹山千春さんですか?」


「そ、そうですが………」


「異世界まで職質されてる千春、ワロタ」



横でボソボソと喋んなよ。クソメガネ。


それに………芽郁さんも祐もクスクス笑ってんじゃねぇよ。このメガネを黙らせろよ。横でずっと何か言ってるのが本当にウゼぇんだよ。


手で追い払うような仕草をしても、ニヤニヤするばかりで私の話を聞いちゃいない様子だ。



「職質は草………」


「黙れよ、金髪」


「あの……その……」


「はい」



なんでこういう余計なことをするかな………しかも、話し掛けてきてくれた相手、高校生くらいの女の子だしさ。

制服を着ているわけじゃなくて、民族衣装みたいな綺麗な模様の服を着ている女の子。見た感じ高校生くらいの女の子かなっていう感じ。


もう、大人しい女の子に絡むギャル男みたいな集団じゃん。芽郁さんはクールキャラ気取りながら酒飲んでるけど……


クスクス笑ってんの知ってるんだからな?

なんで何も入っていないグラスをいつまでも持って飲んだふりしてるんだよ。絶対に笑うの誤魔化してるのバレてるんだからな?


私がその子の相手をしていると、その子から「鷹山さん、サインください」と言われた。


一瞬、思考が止まった。私以外の3人も「えっ?」という声を上げていた。



いやいや、そんな……サインなんて。芸能人じゃないんだし。

それに、サインなんて書こうとも思ったことないから書けないんですけど。あの、ふにゃふにゃってしたヤツは書けないよ?習字の行書みたいなヤツでしょ?あれは無理よ。


普通に名前を書くくらいしか出来ないんだけど……



「あの、大丈夫ですけど………サインというよりは普通に名前書くだけみたいになりますが?」


「全然大丈夫です!!」


(めっちゃ可愛いな、この子)



ちょっとキュンときてしまった自分が居る。


目をキラキラさせながら色紙を渡してくる女の子。ここまで来たからには何もしないわけにはいかない。私は色紙を受け取って普通に感じでフルネームを書いた。


「鷹山千春」と、近くのお客さんから借りたペンで色紙に名前を書いた。女の子は屈託のない笑みを浮かべて喜んでいた。


そんな……私、堀北真希とかそんなんじゃないんだけどな。ただの一般人なんだけど。読モとかそういうのですら無いんだけどな……


同じ学年にも読モやってる男も女も居るけど………まぁ、アイツ等は承認欲求が気持ち悪いし、性格も終わってる連中しか居ないから。ああいうのはどうでもいいとして。


でも……この子からしたら、そういう奴等のサインの方が良いんじゃないのかな?一応は芸能人みたいなもんでしょ?読モって。



「あ、ありがとうございます!!総督府の最前線組の方からサインを貰えるなんて……!!それに、私……シャゼラさんのファンなんですよ!!昔のDVDを見て、ライブとか番組とかも見させていただいて……かっこいいなって思っていまして……!!」


「あっ、ママのファンなんですね」



カッコいい、のか?アレが……?


ただの金髪の半グレやんけ。あんなん。

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