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白銀少女戦記 〜醜悪と華麗の境界に、唱う偶像達〜  作者: 結城斎太郎
~誘い月、赤く燃える太陽~

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◈◉【第二十九帖】◉◈












◈ ◈ ◈ ◈ ◈













(ふぅ…………疲れた疲れた………)



風呂でも入るか。


アヌンナキから帰る時に最後の方で芽郁さんが何か言っていたような気がするけど、出入り口の音がうるさくて何を言ってるのか聞こえなかった。


後ろをチラッと振り向いた時に口をパクパクさせていたのは気付いたんだけど………大丈夫か。大したことじゃないだろうし。



外、結構肌寒かったけど……めっちゃ汗掻いたな。


優香と祐と3人で色々とやっていた時は昼間だったのに、全然汗掻かなかったのに。アヌンナキは時差が日本と同じだから、こっちも夜だとアヌンナキも夜。四季も同じ様に巡っている。


あっ、多分……読者の皆様。昼間だと思っていました?すみません、私が伝えるのを忘れてしまいました。


先程、あの2人のクローンを倒した時のアヌンナキの時間帯は夜でございます。季節も秋の中頃と終わり頃の間と言ったところでしょうか?


もう、11月になるしな………あっという間に時が経っていくんだよね。



「うぅ……寒っ、お風呂入ろ」



そんな冷え込む季節にインナーの上にパーカー一枚という薄着で、下はジャージのズボン一枚という格好で戦っていたからな。マフラーくらいは持っていた方が良かったかな……


寒さなんて気にしてられないくらいに頭の中がいっぱいいっぱいになっていたから。


にしても、こんなに汗掻くか……?季節的にも。


そんなに暑いとかっていうのも感じなかった。暑いとか寒いとかも感じないほどに感情が(たかぶ)ってたのかな?



とりあえず、さっさと風呂に入って温まろう。汗で体冷えて風邪引きそう。


浴室に向かう途中、トイレから出てきたママとバッタリと会って「あれ?いつの間に帰ってきたの?どこ行ってたの?」って不思議なそうな顔で聞いてきたから、「ちょっとコンビニでタバコ買ってきて、散歩しとった」ってだけ返した。


少し無理がある嘘だったかな……?って思ったけど。特にママは疑問に思うこともなく、そのままリビングに向かった。



「うわっ、風呂場寒っ……!!」


『暖房つけていいよー』


「はーい」



………………で、暖房どこだっけ?


忘れちゃった。もういいや。シャワー浴びれば温かくなるでしょう。


湯船は溜まっているので、そこから桶で少しお湯を掬ってから自分に掛けた。


…………最初からシャワー浴びれば良かったんじゃね?てか、湯船の温度高くね?なんか熱かったんだけど。お湯、熱くね?


設定温度を見たら42度だった。通りでなんか熱いなって思ってたら……



(シャワー、シャワー。シャワー浴びよう………)



シャワーを捻る。



「あちっ……!!あちっ、あちっ、あちっ………!!」


『うるさいんだけど』


「あちぃんだよ!!なんでこんなにもお湯熱くしてんだよ!!馬鹿じゃねぇの!?」


『たまには少し熱いお湯に浸かりたいから』


「下げろや!!普通に熱すぎて死ぬかと思ったら……ちょっと体赤くなっちゃったし!!」


『ちょっとくらい平気でしょ?』


「平気じゃねぇから赤くなってんだろうが」

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