re.cord {two-hundred-twenty-four}
時間に思ったよりも余裕が出来たので、優香の夢の世界を少し見て回ることになった。建物が綺麗に再現されているから、店内とかも見ていこうという話になりました。
勿論、私達以外に人間は居ない。
私達以外に人間が居るとしたら、それは新興勢力の誰かか………もしくは、彩陽さんが勝手に入ってきたって感じだろうね。
優香曰く、「変にセキュリティ強くしていないから。同じ力使える人なら入ってこられるようにしておいた」のこと。
最悪、ここで敵を迎え撃つっていうことも出来るってわけか。初回の試みでも、ここまで出来るんなら普通に敵が来ても返り討ちにすることは可能だろう。
私達の能力も使えるみたいだし。特に戦闘においての足枷みたいなのは無い。祐が私の隣で指の先から魔術の小さな塊をピストルのように乱射していたから。
危ないから、やるんなら離れてやってくれ。何かの拍子で流れ弾が当たったらどうするつもりだ。
「へぇー、私達も能力も自在に使えるのか……魔術の試しとか開発途中の術式とかを使うにはもってこいの場所だね」
「1時間200円で貸すよ」
「市民体育館レベルの格安だな」
「友達価格で」
「これでビジネスにするのも良さげだよね。クエストバーカーサー相手ならボロ儲け出来そう」
「1時間1万円でも集客全然イケるな」
「マジで稼ぎにいこうとするのは草」
「それでも安いくらいでしょ。しかも、実戦形式に持ってないの的も居るし。優姉ちゃんっていう素晴らしい的が」
「あー、それでオプション代も取れるな。私を的にした実戦形式のオプションなら、追加で1時間5000円くらいは取れるね。これで10人やったら、私を的にするってオプション無しでも1時間に10万円か………寝ているだけで時給10万円は破格の商売だな。起きたら現金手渡しにして、クエストバーカーサーによる報酬っていうことにすれば、いくらでも脱税できるぜ!!」
「ちぃねぇが余計なことを言うから変なスイッチ入っちゃったじゃん」
「これ以上金稼いで何に使うんだった話だよ。今まで稼いだ分の消費も追いついてねぇくせに金稼ぐなよ。ある程度無くなってから稼げよって思う」
「そもそも、脱税の段取りまで考え恥めっちゃってるから。気付いたらちゃっかりやって小銭稼いでるだろうよ、このメガネは」
「ある程度の稼ぎになったら高級料理店でもハシゴしようよ。私が全額負担するから。稼いだお金はしっかりと使う。経済効果をちゃんと発揮させるから安心しときなさい」
「もう、ガチなんだよなぁ………怖いくらいにガチ過ぎるんだよな………」
「コイツにビジネスを教えたの誰だよ」
「勝手に覚えた」
「…………………………………………………………」
「…………………………………………………………」
「えっ?なんで無言なの?高級料理店食い放題だよ?」
「まぁ、ちょっと美味しいご飯を食べれるのは良いかもだけど」
「自分の金で食う飯も旨いけど、他人の稼いだ金で食う高級料理が旨いことも私は知ってる」
「お前、ラノベヒロインの立場ってこと忘れてない?」
「こういうのも一匹くらい居た方が面白いって」
「要らないと思う」
「ぬっ!?」




