re.cord {one-hundred-fifty-seven}
「また、こういう系か」
「まぁ、私達には関係無いよ。ああいうのは自分の行動が自らの寿命を縮めているってことを後悔して死んでもらうしかないよ」
「…………………そうだね」
「あーあ、最前線組って憧れの対象だったりするけど、別になったらなったで戦争に一切関係しない一般人に凄い憧れというか……変に縛られない生活に憧れるよね」
「他人の家の芝は青く見えるの典型的な例だよ」
「???」
「約一名、言葉の意味が分かってなさそうなヤツ居りますけども」
「ちぃねぇみたいなタイプって国語っていうか、現代文弱い人多いよね。なんでなんだろ?」
「そ、そんなことないと思うけど………」
「シャゼラさんのそういうところもしっかりと遺伝してるのはウケる」
「何も面白くないと思うけど。てか、どうすんの?話している間に通りすぎちゃったよ。リストの2人」
「あー…………まぁ、別になんてことないし」
私がそう言うと、優香は後ろを振り向いて銃口を2人の背中に向けた。そして、2人の頭を素早く撃ち抜いた。
頭から血を吹き出して地面に倒れる2人。通行人からの悲鳴が辺りから響き渡ってくる。祐が死体処理に動こうとしたけど、あまりにも人が集まり過ぎて難しくなり動けなくなっていた。
優香の指示で近くのビルの屋上で様子を伺うことになった。
祐は「そろそろ処理の方をした方がいいんじゃない?」って焦っている感じだったのに、優香は淡々としていて、「今回はなにもしなくていい」と言っていた。
流石に男女2人が大通りの歩道で脳漿を地面に垂れ流し倒れているのを放置するのは不味いでしょ。既に手遅れのような状態なのに………
優香は何を考えているんだろう?
「優姉ちゃん、せめてスマホくらいは………」
「静かに。クローンが来てる」
「「えっ………………!?」」
私は辺りを見渡す。
人混みを外れたところに、昔の綾音さんとソックリなクローンが居た。
なにやらスマホをいじっているようだった。そして、向かいのビルの屋上には美紅さんと希世乃さんのクローンまでもが居た。
間違いなく、私達の存在には気付いているだろう。しかし、私達には無関心かのような行動をしている。綾音さんが死体を囲んでいる通行人全てを惨殺し、2人の死体をしばらく物色した後、特に何かを持ち出すわけもなく2人のクローンのところへ向かった。
3人が私達の方を向いていたが、攻撃を仕掛ける様子も無く、そのまま居なくなってしまった。
(なんで………私達を殺しにこなかったんだろ……それに、今までのクローンとは違って、明らかにお互いに意志疎通をしている。この3人だけにはそれぞれに意思を持たせているのか……?)
「あらっ、居なくなっちゃった。私達を殺すつもりは今は無いってところかな?」
「無闇に挑んだところで勝てる見込みもないしね。向こうは向こうで何かしら企んでいるでしょ。無駄に戦力を減らしていってるようなものだから、流石に何も対策をしないっていうほどアホではないでしょうよ」




