re.cord {one-hundred-forty-seven}
「ふぅ、どんだけ素早くても利き腕1本丸々持っていかれたら体のバランス悪くなって速度は落ちるか」
「そういう戦い方すんなって何回も言ってるのにな………なんで、いちいち捨て身ありきの攻撃の仕方しかしないわけ?」
「その方が早いんだよ。いちいちダラダラやってんのがイライラするから」
「血の気多いな~、本当に」
「うぐっ………!!力強………!!」
おい、そこで2人で喋ってる場合じゃないだろうが………!!私が取り押さえているんだから………!!
ただ単に攻撃を受けているわけじゃなくて、遁術使ってママの全身を細い糸で縛って動けないようにしているんだから。
ちょっとは手伝えや………!!
とは思っても口で言うのも面倒臭いので、私がそのままを糸に火遁を発動させてママの全身を発火させた。
「………………ッ!!」
「”死繍・紅蓮華”」
詠唱後、真間の体は高温の炎で一気に焼き付くされて私の足元にはママの骨が崩れるように落ちていった。
やっぱ、ママって力強いな……パワードスーツ着ているから余計だよ。私まで腕が千切れるかと思ったわ。
「あらっ、骨残っちゃってる」
「うるせぇよ。こっちは一生懸命だったんだよ。見てるだけじゃなくて手伝えや。本気でお前らも殺そうかと思ったわ」
「お詫びに骨処理しておくから」
「そんなんで詫びになるか。私でも出来るわ!!」
「怒んないの。怒ったら疲れるだけ」
「怒らせてんのお前らだっつってんじゃん」
優香と祐に宥められながら私は文句を言い続ける。原因に宥められても私の怒りが収まるわけないだろ。お前らのせいで色々と大変だったのに。負けないとしても、相手が相手なんだから少しは手伝おうとかの意思を見せろよ。
私は優香の足を蹴り飛ばした。かなり強めに蹴ったので優香は悶絶していた。それを祐は、プルプルと小鹿のように震えながら「すみませんでした……」と弱々しく謝った。
流石に震えてる中学生を蹴り飛ばすのは出来ないけど。優香は知らねぇよ。年上だし。遠慮なんて要らないわ。
優香は「おぉ……おぉ……」ってふくらはぎをおさえながら地面に縮こまっていた。そんな優香を横目に総督府からの連絡を確認した。
総督府……というよりはママと美紅さんからかな?さっきからスマホの着信音が聞こえていたから。何か送ってきたっぽいのは気付いていた。それの確認。
「えぇと………佳織さんから。ハッキングが終わって、私達のスマホとデータ転送のパイプが出来たってよ。おい、そこのクソメガネ」
「なん?」
「お前が頼んだ例のヤツ、佳織さんがやってくれたって。今から繋ぐから、これからはこっちからもリストの全員の居場所が分かるように」
「おー、仕事早いですねー。流石は楓組のインテリジェンス」
「早く立てや。お前がそんなところでモゾモゾしてると動けないんだよ」
「どんどん血の気が多くなっていく1個下の幼馴染み……悪くはないねぇー?」
「祐、ソイツ殺していいよ」
「えっ」
「ひでっ、それはあんまりだ」




