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白銀少女戦記 〜醜悪と華麗の境界に、唱う偶像達〜  作者: 結城斎太郎
~創世と創星の災禍~

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re.cord {one-hundred-eleven} ”M”aria

私達が立っているところの下から、何かがひび割れて崩れていく音がうっすらと聞こえてきた。

その音はだんだんと大きくなり、ガラスが割れた音を大きくした、耳を(つんざ)くような鋭い音が辺りに響き渡った。


自分の声で鼓膜を保護して音が聞こえにくくなっている状態でも騒音と感じられるほどの音が聞こえてきた。優香と祐は両耳を手で塞いで真顔でプルプルと震えていた。


そんなお化けでも見たようなリアクションしなくてもとは思う。そんな化物が出てくるわけでもないんだし。



「はい。壊れたよ。祐、連れてって」


「あっ、はい………」


「本当にやる馬鹿いねぇだろ」


「やれっつったの、お前らだろうが」


「すみませんでした」


「ひぇ………綺麗に結界だけ壊れてる………こりゃ、上層部もハイパービックリ案件だな」


「急に頭悪そうな喋り方になったね、祐」


「思考回路がどっか行っちゃった」


「大丈夫なの?これ、色々と言われたりしない?」


「まぁ………何とかなるでしょ」


「あっ、まさか………リリス様では無いですか?」


「お迎えが来たみたいですな~」


「結界が壊されたので急いできたのですが………術式による破壊が見られずに、物理的な………嫌、これは一体……」


「このボーイッシュがやりました」


「紹介が雑すぎるわ」


「ん?なにが?」


「まさか………お二方が、リリス様の紹介である赤城優香様と鷹山千春様ですか?」


「「はい」」


「話は常々聞いております。総督府最前線組の直系の血筋を受け継ぐ2人……それどころか、例の無いほどの凶悪な力を兼ね備えているとも聞いております」


「祐、なんか凶悪って言われてるんだけど」


「声で絶対不可侵と言われていた結界をぶっ壊している輩なんだよ。凶悪以外に何て言えばいいんだよ」


「すごく強いとかじゃ駄目だったわけ?」


「それだと頭悪そうじゃん」


「ハイパービックリ案件とか言ってた人間が何を言うか」


「祐佳が何を言うか!!…………なーんちゃって★」


「………………なかなか、個性的でもあるんですね。ただ、あの異界貴族九刃を蹂躙した2人となれば、戦力としては十分過ぎるくらいなものです。リリス様も、よくお二方を敵に回して無事に生きてこられましたね」


「悪かったね。弱くて」


「いえいえ、リリス様が弱いわけではございません。お二方がおかしいだけなのですから。お気になさらず」


「スッゴい角の立つ言い方をされるんですね………?」


「あっ………その………なんといいましょうか?」


「別に、そこまでは気にしていないので」


「ちぃねぇ、落ち着くんだ。喧嘩しにきたわけじゃないの分かってるでしょ。そもそも2人が本気出したらアヌンナキが崩壊するから止めてよね?」


「崩壊させてもいいって言ったの祐じゃんか」


「なっちゃったら仕方がないくらいっていうだけの話!!故意に壊そうとすんなっていう意味だよ!!」


「あー、そゆことねー。理解理解」


「理解していない奴の返事なんだよなぁ………」


「してるから!!そんな馬鹿じゃない」


「あっそ」


「怒んないの」


「怒ってないわ」

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