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白銀少女戦記 〜醜悪と華麗の境界に、唱う偶像達〜  作者: 結城斎太郎
~創世と創星の災禍~

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re.cord {sixty-three}

「今回も、大変だったみたいだね。まさか……香住ヶ丘大学にも異界貴族九刃絡みの連中が潜んでいたなんてね」


「まさかですよ。自分のいる大学の生徒に……それどころか、普通に知り合いだったですし……」


「スパイってところかもね。学生になっちゃえば、誰かも疑われること無く、千春や優香達に近付くことができる。まぁ、優香はここ最近ずっと何か引っ掛かっている様子ではあったけど」


「アイツは変なところで察しが良すぎるだけですよ。もはやエスパーとかそんなレベルです」


「そりゃ言えてるね。でも、千春も千春で………優香ほどじゃないにしろ、なかなかの化物ではあるよ」


「そ、そうですか………?私、優香みたいに人間辞めてるつもりは無かったんですけどね………」


「潜在能力に関しては優香よりも遥かにずば抜けているだろうね。母親のシャゼラさんよりもずっと……それよりも、とんでもない力を秘めているんだろうね。敵の重要警戒人物に優香だけじゃなくて、千春も普通に入ってるくらいだし。人によっては千春の方を危険視しているっていうのも情報として少し入ってるし」


「えっ………?マジですか………?」


「うん。優香は能力自体が未知数だから勿論警戒されるのは納得なんだけど、能力だって知られているもので、対策も打とうと思えば打てるようなものでも、千春の底無しの潜在能力に警戒してるっていうのも大きい。千春のことを先に潰そうという動きがこれから顕著になっていくだろうね」


「脅威が大きくなる前に……まだ小さな芽の段階で潰してしまおうっていう魂胆ってわけですか」


「まぁ、千春の段階だと……ヘタしたら、芽すらも出ていないかもしれないね」


「は、はぁ…………」


「大丈夫だって。千春は死ぬことは無い。千春が死ぬっていうことは優香の死も同時に起こるっていうわけだから。千春のことだけ死なせるっていうことを優香が易々と許すわけない」


「………………………とはいえ、あまり無茶はしないでほしい、ですが………」


「良いんじゃないかな。既に無茶苦茶やっている人間にとって無茶なんて日常の一部にしか過ぎないから。止めろって言って簡単に止めるとは思えない。本人自身も止められない段階までいってるよ。ああいうタイプは」


「………………………………………………」


「今は優香に守られる立場みたいになっているけど、いずれは逆転するタイミングがあるかもね。守る、守られるっていう関係性になっていくかもしれないよ?これから」


「そう、なんですかね………」


「そんなに気に病むことじゃないよ?大丈夫だって。そもそも、ヴァルドヘイム組は優香と千春が死ぬなんて思っていないよ。結憂さんとかも平気で帰ってくるのが当たり前くらいに思ってるくらいだから。本当は万が一っていうのは考えてないと駄目なんだけどさ」


「結憂さんはどうでもいいですよ。多分、結憂さんとかに何かあっても、私……優香でさえも動かないかもしれないですから」


「それでもいいと思う。それが人間だよ。身内だからって情けを掛けなきゃいけないっていうのは無いから」

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