re.cord {fifty-three}
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「………………ふぅ、午前中はとりあえず終わったぁ~」
「ちぃ、お昼どうする~?」
「普通に学食で良いんじゃない?私、今日は朝ガッツリ食べてきたから」
「それでも普通に食べるでしょ。カービィなんだから」
「カービィ言うの止めてってば~」
午前中の講義が終わり、友達から昼飯の誘いが掛かった。色々と考え事をしていたため、友達の話は半分くらいしか聞けていないけど……
朝、優香の言ったことがどうしても引っ掛かっている。
大学に向かっている時に、「異界貴族九刃……じゃなくても、そっち絡みのヤツは来るかもしれない。私達の大学に」って話していた。
結憂さんとかに言われたんじゃなくて、優香自身がそうなるかもって言ってるだけ。あくまで直感の範囲内のもの。
優香のそういうことは大体当たるのだ。外れたことが私の記憶には無いくらいの的中率。「そんなの思い過ごしじゃない?」って流せるほど、私の頭は短絡的ではないようで。
講義も、そのことが頭の中で無限ループしていて頭に入ってこなかった。ずっとぼんやりとしていた。
(異界貴族九刃が………攻めて……くるって……まさか、大学にまで………?)
「なんか最近、ヴァルドヘイムとかがヤバイらしいね?色々な場所に規制が掛かってるらしいよ?行けないところも増えてきてさ」
「そうそう、東京よりも色々と楽しめるとこが沢山あったのに………治安もそこまでいいわけじゃないっていうのもあるのかな?」
私は考えてしまった。
目の前に居る友達が、居なくなってしまうんじゃないのかと。大学が戦場になってしまえば、学生の大半は死ぬことになるだろう。
私達の大学には実力者と呼ばれる人間は居ない。そもそも、クエストバーサーカーに籍を置いている人間も半分居るかどうかだ。
銃火器なんて1回も触ったことも、見たこともないっていう人間がザラに居るような環境だ。
とは言えども、敵が「戦えないから殺さない」なんていう甘いことをするわけもない。目の前に居る人間を一掃するつもりで来る。
(守りきれるか……?いや、できるかできないかじゃない。やるしかないんだ………!!)
「ちぃ?どうしたの?」
「んっ?えっ、な、何が?」
「ちょっと顔が怖かったからさ……具合悪いの?」
「だ、大丈夫だよ。ちょっと考え事っていうか……」
「ちぃも大変そうだもんね。ちょいちょい総督府とかにも呼び出されているみたいじゃん?」
「まぁ、身内が身内だからね。ったく……振り回されるこっちの身にもなってほしいもんだけどね?」
「でも、ちぃなら死ななそうだし。やっぱ昔から戦っている人間って独特な雰囲気あるし。ちぃの圧倒的なオーラっていうのかな?無敵っていうの?」
「あー!!分かる分かる!!一騎当千って感じがするよね」
「そ、そんな……私は大したことやっていないし」
「優香さんとも仲良いしね」
「あの人もあの人で個性的だもんね。どうやったらああなるんだろ?っていうくらい」
「それな~」




