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白銀少女戦記 〜醜悪と華麗の境界に、唱う偶像達〜  作者: 結城斎太郎
~創世と創星の災禍~

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re.cord {seven}

「上位には……私のようには……いかな____」


「残す言葉は終わりだね」


「がっ………!?」


「ゆ、優香………?」



優香は異界貴族九刃の構成人数を聞くと、草野の首をそのまま切り落とした。


無表情のまま、淡々と。



そして……手に持っていた刀も浴びていたはずの返り血ですらも無くなっていた。私の目では確認できない瞬間の間に、何が………?


優香は自分の能力については誰にも明かしていないみたい。結憂さんも美紅さんも、優香の能力を側で何回も見ているはずなのに、「魔術でもスキルでも、遁術みたいな先天的な要因によるものでもない謎の力」という認識しか出来ていない。


誰も何も……昔の文献すらにも記述が無いような……正真正銘の新しい力。


美紅さんは「クババと何かあるのかもしれない」とか言ってるけど、美紅さんも直感で物事を喋るから。どこまでがアテになるのかは正直不安なところあるから。本人も「テキトーに言ってるだけだから気にしないでね」って言ってるぐらい。


刀を魔術を転移するってことは出来るけど、優香の場合は何もしていなような状態で突然出現させて突然消すっていうことをする。しかも、刀だけじゃなくて色々な銃火器も同じように出現させては消すことができる。


わざわざ映像でも確認しても陣を組んでいるわけでも、何かの既存の術式や伝説上の術式と照らし合わせても……何一つとして該当するものが無い。共通点すらも見当たらないようなレベル。


ただ、遁術と同じように先天的に持っている特別なくらいってこと。新種の何かかもっていうことくらい……本当に新種なのかすらも分からない。


”不明”という異名が付けられるくらいの美紅さんですらも分かんないなら誰にも分かんないよね。



「どうしたの?」


「いや……別に……草野の死体を処理しないと……」


「もう消えてるけど」


「はいっ……………?」



ふと草野の方に目を向けると、そこには何も無くなっていた。

ふと目を離した一瞬のうちに消えていたのだ。数秒……その僅かな時間でそこにあったものを跡形も無く消すことができるなんて。


意味が分からない……こんなに間近で見ていても何も分からないなんて……


当の本人は近くの噴水に座って一服している。

この能天気な様子すらも今は怖いな。優香の戦い方って味方すらも何とも言えない恐怖に陥れるものがある。


なんで本人はそんなのんびりとタバコを吸ってられるのだろうか。自身のことだから特に何も感じないってことなのかな?



「ん?なに?じっと見て」


「よくあんなことした後にタバコなんて吸ってられるね?」


「慣れちゃ駄目だと思っても場数こなすと嫌でも慣れって起きちゃうよね~」


「そんな軽いことじゃないんですが!?」


「戦場で誰が死ぬ、誰かを殺すなんて当たり前なんだから。本当に大切な人が死んだ時以外はなんだっていいでしょ。敵を殺したくらいで一喜一憂していたら精神がもたないでしょ。そこら辺の一般人殺してるわけじゃないんだし。仕事として正式にやってることに必要以上に私情は持ち出したくないだけ。そんだけの理由」



そう言った優香の表情はどことなく暗かった。流石に何とも思わないっていうことではないか……


変なこと、言っちゃったな。

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