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白銀少女戦記 〜醜悪と華麗の境界に、唱う偶像達〜  作者: 結城斎太郎
~創世と創星の災禍~

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re.cord {six}

「いい加減出てこいよ。まぁ別に出てこなくても______」


「あっ、あれ?優香……?」



優香の声が聞こえなくなったと同時に優香の方を見ると、優香が居なくなっていた。辺りを見渡しても優香の気配すらも感じなかった。


優香は閃光スキルと気配の消し方が上手すぎる。閃光スキルに関しては綾音さんと同等レベルの、気配の消し方に関しては身内の誰よりも優れている。結憂さんや美紅さんでも感知できないレベルのようで。


空気と一体化しているような……そして、その状態で相手との距離を詰めては不意討ちという形に持っていて一気に仕留めるのが優香の戦闘スタイル。


力と意地で捩じ伏せるような戦い方をしてきた親世代以前とは打ってかわって、優香は最前線組には居なかった戦い方をする。私の方が最前線組の戦い方をしっかりと踏襲していると言える。


この戦い方はヴァルドヘイム大戦、第三次大戦などの大きな戦いにはおいては後方部隊や暗部の諜報部の戦い方と同じもの。ヴァルドヘイムにおいては前線の戦い方ではない。


だからと言って、最前線組に属しているくらいだから力量はそれなりに兼ねている……はず。

優香の性格とか内面のことはよく知っているけど、そういうところに関しては分からないことの方が多い。結憂さんも「父さんよりも特殊なタイプかもね」って話していたくらいだし。



(…………一体、どこに………?)


「かはっ……!!」


「…………………………ッ!?」


「千春、引っ張り出してきたよ。コイツ、異界貴族九刃(ニュース・エクスカリバー)の第八位じゃん。ママを倒したっていう……まぁ、ママも何で完全体で戦ったのかは知らないけどさ」


「ごふっ…………ぐっ…………!!一体……どこから………!!」


「さぁ?どこからでしょうか?」



優香が現れたと同時に何故か、異界貴族九刃の一人、序列第八位の草野(くさの)博子(ひろこ)が全身から血を流しながら地面に踞っていた。


私はあまりの急展開に思わず後退りをしてしまった。あの結憂さんを一人で圧倒するような化物を……一人で?いくら不意討ちとは言っても、不意討ちで簡単にやられるような人間じゃないはずだ。


そんなのを無傷で……しかも、僅かな時間で圧倒するなんて。



優香は踞る草野に対して首元の近くの地面に刀を突き刺す。そして、頭をおさえて背中にまたがり身動きが取れないようにした。



(どっちが悪党なのか……嫌、悪党とか善人とかって概念なんて最初から無いか)



「序列第八位ってことな……お前を含めて少なくとも8人は居るってことだよね?今すぐ、異界貴族九刃を構成するメンバーを全員吐け」


「聞いてどうする………?」


「言いたくなきゃ殺すけど」


「…………言ったところでも、お前なら殺すだろうな………!!」


「とーぜん」



優香、ただのサイコパスじゃん。


ダークヒーローとかじゃないよ。ただのゲス野郎だよ。



「まぁ……それくらいなら……教えても問題は無い……私達は……9人で構成されている。序列は上から実力の高い順番で並んでいる………」


「ほうほう、そうかそうか」

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