ASCENSION【《|| 肆拾伍 ||》】
「もしもーし」
「………………っ!?青虎!?」
「見ぃつけた★」
ただのサイコパスやん。うちの叔母。
「何故……!!気配を………!!」
「シャゼラが見つけたんすよ」
「雷蛇か……!!」
雷蛇……?
シャゼラさんってそんな異名あったんだ。確かに、パッチリしているつり目だもんね。怒った時とか本当に蛇みたいな目付きになるから。
マスクとかしていると余計に怖い。黒マスク付けての金髪で、あんな鋭い眼力してたら誰だって怖いよ。綾姉さんも怒ったシャゼラさんには関わりたくないって言ってるくらいだから。
シンプルに殺されそうだからって。
優しいところがあるから真っ向から人を拒絶っていうのはしないけど………馬鹿正直だから態度に出ちゃうんだよね。
馬鹿な男はシャゼラさんの殺気には気付かない。もはや真顔で目を合わせずに淡々と話していても、男は全然気付かない。
そして、何かあったらパパに逃げ込むっていうのが流れみたい。その時のシャゼラさんはマジで怖いらしい。
みたことないから1回は見てみたいっていうのもある………でも、殺気で体が痙攣しそうだな。
そして、綾姉さんの方は何かギャーギャー騒ぎながらも鈍い音を立てながら暴れているようだ。絶対に相手を素手でボコボコにしてるんだろうなっていう音が聞こえてきますね……本当に可哀想だな。相手方。
そして髪の毛を乱暴に引っ張られて引きずられてきた人は………ボーイッシュな女の人だった。
どことなく大学生の頃のシャゼラさんを彷彿とさせるような見た目。黒髪ショート時代のシャゼラさんって感じ。シャゼラさんよりはビジュアル的には劣ってるけど。
服装はフリフリの服着てるけど。中性的な雰囲気な人にその格好は似合わないってばさ。
「痛い……!!痛い……!!やめてください………!!」
(泣いちゃってんじゃん………)
もう、綾姉さんのクズDQN感が否めない。同じ女にすることか?
「言え、お前の大将の3人はどこにいる?」
「言いますから………!!最上階の………ところに………!!最上階が最も空間が広いので………!!場所を的確には言えませんけど………少なくとも、最上階には居ますから……!!」
「分かりました」
情報を聞き出した後は、髪の毛では無く襟首を掴んで元々潜んでいたであろう場所にその人を戻した。
殺しはしないあたりは綾姉さんらしいと言えば綾姉さんらしいか。私とかすぐに殺しちゃうから。不意打ちとかされると面倒だから。
「よしっ、最上階らしいね」
「どうやって行くつもりですか?後、さっきの人は大丈夫なんですか?」
「腹に一発入れて髪の毛引っ張っただけだから大丈夫」
「戦争じゃなかったら今頃暴行罪でブタ箱行きの案件だよ」
「すぐに殺そうとする結憂には言われたくない。後、シャゼラもすぐに殺す前提で動くから。少しは不殺の心得とかってないの?」
「誰も殺さずに戦争を終える方が難しいですよ。最低限っていうのも難しいのに……」
「そんな器用なことが出来るのは綾姉さんとパパくらいだよ」
「それは考え方の問題じゃないの?」
急に真面目になんなよ。




