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白銀少女戦記 〜醜悪と華麗の境界に、唱う偶像達〜  作者: 結城斎太郎
カルモノヲ・カル・ダヰサンゲン 【multi level projecting [Sphere of center]】《thousand summer’S_heaven’S door》

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ASCENSION【《|| 参拾陸 ||》】

ちなみに、今居る階層は再び民宿のような木造建築感満載のフロアです。さっきまでのシシ神の森的なところがおかしかったのかもしれない。

にしても、あそこまで空間を変えられる術式っていうのも本当に凄いなって思う。

総督府の人達、空間関連を操作できるような術式を扱える人って全然居ないからね。全員が戦うことに特化しているといいますか。


多分、総督府の誰もが同じようなことをやれと言われたら誰一人として出来ないような気がするわ。絶対に出来ないんじゃないのかな。


かと言って引き抜きまでは誰も考えてはいないんだろうが。やっぱ反逆されるのは面倒臭いからっていうのもあるからね。


今みたいな状況で割と忙しかったりすると、そこまで手が回らないんだよ!!ってなるから。ここまでやれるなら戦闘能力だって低いってことはないだろうから。


柊さんとかに任せたら柊さんが危ない気がするから。オバチャンやられちゃう。



「あっ、あれ?誰か………居る?」


「居るね」


「敵ですかね?」


「そうだとは思うな」


「あんなところで何をしているんでしょうか?」



畳の座席のところで、座布団を敷いてIQOSみたいのを吸いながら包丁を研いでいる山姥みたいな人が居る。本当に山姥みたいな女の人が居る。


ボサボサの整えられていない長い髪のせいで顔が全然見えないから年齢までは分かんないけど………手とかを見る限りはそこまで歳はいっていないのではと思います。


なんであんな髪がボサボサなんだろうとは思う。ある程度はちゃんと整えた方が良いような気がする。そもそも包丁研いでて何がしたのかが見えてこない。


4人で顔を見合わせて誰か最初に声掛けるかを考えていた。4人がそれぞれアイコンタクトをして「お前が行けや」みたいな感じで無言で伝えようとしているんだが………



誰も動かないっていう。絡みたくないのは皆様一緒の考えのようで。


見た目あんなんとは誰も絡みたくないよなー。凄い失礼なことを言っちゃうようで申し訳無いんですけど。



「どうすんですか、アレ」


「アレとか言わないの」


「………………ぃ………ぁ………………」


「なんか喋ってるし」


「なんかキモいんですけど」


「シャゼラさん、声がデカい」



この少年ボイスの金髪は声のボリュームを調整するということが出来ないのだろうか。


ずっと笑ってるし。


頭大丈夫なのかなって思ってしまうわ。大丈夫ではないんだろうが。



「もう、シャゼラちゃんが声掛けちゃいないよ」


「いやですよー」


「お前うるせぇからさっさと行け。バトルになっても放っておくけど」


「酷いです!!見捨てるっていうんですか!?」


「見捨てるっていうか………死なないやろ」


「私、そこまで自信過剰じゃないですけど」


「案外ネガティブヤンデレだもんな」


「アラサー人妻でソレは結構キツくない?」


「と言われましても…………直らないものは直らないですし。昔から変わんないねーって千明様からもよく言われますし」


「あのオバサンも何にも変わっていないわ」


「てか、あの人って楓デビューの時って27だったんだね。普通にもっと若いもんかと思ってた」


「見た目だけは若く見えたりするんですよ、うちのオカン。そろそろ更年期……いや、来てるか」



何の話だよ、これ。山姥を誰かどうにかしなさいよ。

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