ASCENSION【《|| 捌 ||》】
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_____ガシャァァァァンッ………!!_____
「おじゃましまーす」
「流石に入り方、雑すぎない……?」
「この方が目立って敵とか出てくるんじゃないのかなーって思って」
いやいや………潜入で正面玄関をぶっ壊すとか……どんだけ力業で押し通すつもりなんだよ。
大丈夫なのか。これ。
《姉様、爆発音聞こえましたけど》
「あっ?誰?」
《私ですよ。姉様》
「オレオレ詐欺ですか」
「綾姉さんのことを姉様って呼ぶの、一人しか居ないでしょ」
「あー、シャゼラ?ん?」
《爆発音、どうしました?》
「どこぞの少年かと思った」
会話が噛み合ってないねん。
完全に頭悪い人になっちゃってるから。姉様って呼ばれた時点で気付け。ネタじゃなくて本当に分かってない感じだった。
「えっ?男の子?」とかボソッと言ってたし。私に弟居ましたっけ?っていうリアクションしてたし。妹の声忘れるとか無いだろ。
ちょっと前までパパと3人で話していたじゃん。
《あーらら、やっちゃったのね~?》
「兄さん、どうしよう」
パパの声は分かるんだね。唯一の男だからかな?
《シャゼラ、送る?》
《私は兄様が指示された通りに致します》
「いや、要らないかな」
《兄様の意見を無視したくないですね》
《嫌、俺の意見じゃなくて綾音の意見が優先だからね?》
《えっ?》
《ふふっ………》
楽しんでらっしゃるな。
敵の本拠地に来ているのに何してんだろ。既婚者と既婚者がイチャイチャするな。夫婦じゃない既婚者男女がイチャイチャするとか………その時点でアウトだろ。
ママも突っ込まないし。綾姉さんとシャゼラの時は特にパパが2人と仲良くしてても突っ込まないんだもんな。
てか、シャゼラさんは旦那の居ないところで何をしてるんだろ?鷹山さんが可哀想だわ。
《兄様も行きましょう》
《やだ》
《なんでですか?義妹を1人で送るんですか?戦地に》
《嫌、結憂と綾音居るじゃん》
《不安ですし》
《なにが?》
「シャゼラ、どうすんの?」
《兄様が………》
「シャゼラ、あまりハッキリしないと不倫してるって鷹山さんにチクりますよ」
《えっ?やめてよ》
《美紅君って、案外女引っ掻けてたんだね》
《………………シャゼラも昔から距離近かったもんな。あわよくば感がひしひしと伝わるもん》
《そうですよ。千明様》
《浮気はしちゃ駄目だよ》
《しないですよ。私には家庭があるんですから。良祐を裏切るわけにはいかないので》
《良祐さんも俺と似てるしね》
《てか、戦闘力以外に関してはほぼ兄様ですよ。あの人。兄様に似てる人っているんですね》
《義兄と比べられる旦那の気持ちとは》
「声帯性別不明。少し黙れ」
「綾姉さん、シャゼラさんは声帯だけじゃなくて見た目もですよ」
「そー、だな~。意外と蓋開けたらちゃんと女の子なんだもん。中学とか高校とか……大学の時が一番メンヘラだったもんね」
《やめてください。恥ずかしいです》
《マイメロの悪魔ちゃん付けてたもん。なんだっけ?クロミちゃんか。バックにクロミちゃんのキーホルダー付けてた》
シャゼラさんもメンヘラだったのか。




