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『49』 病室で

 私は、とある場所で目を覚ました。窓から漏れる太陽の光が良い感じの目覚ましになった。


 目を覚ますことができたっていうことは………私は生きているってことでいいのかな?とりあえず、自分のほっぺたを軽く指で抓んでみる。

 うん、痛い。てことは、ちゃんと感覚あるから生きているってことだね。


 生きているってことが分かって、自分が居る場所の様子を見て確認する。多分、病院なのかなって思う。私の知っている病院とは雰囲気が少し違うけど、何となく今居る場所が病室っぽいから、病院で合っているはず。


 服も、白いパーカーじゃなくて、いかにも患者さんが着そうな格好をしている。腕には点滴の細いホースみたいのも付いている。これって、入院しているってことで良いんでしょうか?

 

 それ以外に、他に考えられることが無いんですけどね。



「お腹の傷も………跡は、三日月みたいな形で残っているけど……一応塞がっているには塞がっているみたいだね」


(でも、この傷跡………何か格好いいかもしれない……!!割と気に入っちゃったよ~!!)



 うん、本当に綺麗に三日月みたいになっているんですよ。こんなにも綺麗な跡になるものなのかなってくらいに綺麗なんですよ!!ちょっと見せたいくらいですよ!!


 あっ………やっぱり恥ずかしいので、それは止めます。


 あっ、ラークさんとユーリさんは何処に行っちゃったのかな?あの2人が病院に連れてきてくれたんだと思う。2人には、迷惑をかけちゃったな。

 お礼とか言わなくちゃいけないね。でも、本当に姿が見えないんだよね。病院の中には居るんだろうけど、探すにも動けそうにも無いし………動いていいのかも分からない。


 動いても大丈夫………だよね?立って歩いた瞬間に倒れちゃうっていうことにはならないよね?

 まずは、立ってみよう。それでちょっと歩いて問題が無かったら病室出てウロウロしてみようかな?その前に……この点滴を何とかしないとね。これって、どうやって外すのかな?

 うーん、もういいや。無理矢理取っちゃお。死んだりはしないでしょ?アニメとかだって点滴のホースみたいなのを引き千切っているシーンとか見たことあるし。


 流石に、そこまではしないけど………優しく無理矢理って感じで取ってみよう。あくまで無理矢理だから痛いかもしれないけど………これくらいの痛みは我慢しないきゃね。



(この白い変な部分を保って引っ張れば……壊れないよね?)


「………………よいしょ……!!」





 ____ブチブチッ!!____





「痛っ………くなかった。痛そうな音したけど、予想していたよりも全然痛くなかった」


(点滴取っても問題みたいだし………多分、歩いても大丈夫だよね。本当なら、駄目なんだろうけど)



 私はベッドから出て立ち上がり、病室の外へと出ようとした。

 病室のスライドドアを開けて病院の人が居ないかどうかを確認して通路に出る。見つかったら何か言われそうだもん。


 なるべく足音とか立てないように………そ~っと通路を歩いている。と言っても、そこまでゆっくり歩いているわけじゃなくて、足音が出ないような歩き方をしているだけ。

 スリッパは履かないで靴下で歩いている。スリッパはパッカパッカ音するから、あんなのは履いていられないよ。「私はここに居るよ~」ってアピールしているだけだもん。


 

「とりあえず………屋上とか、行けるんだったら行ってみたいな。外の空気を思い切り浴びておきたいしね」



 ここが何階は分からないけど、どの階に居ようが、屋上に行くなら階段を見つけないと始まらない。人に見つからないように、何とか上手いこと階段を見つけて、そこから屋上に向かおう。


 それは今私が出来るクエストだね。うんうん、そう考えると不思議と気持ちが上がってくるよねぇ~♪


 っと、その前にトイレだけ行っておこう。大きい方と小さい方、どっちもしたくなってきちゃった。たまたま近くにあってトイレに駆け込み、洋式トイレに入ると、済ませることを済ませることにした。


 ここで、彩陽ちゃんからのアドバイス。

 トイレは我慢しない方が良いよ?体に悪いから、以上。

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