『48』 強さの違い
コロス、コロス、コロス………殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺………!!
ソウダ、ソウダヨ………ソウナンダヨ。ワタシハコロサナクチャイケナインダヨ。ナニヲマヨウヒツヨウガアルンダ………マヨウリユウナンテ、ドコニモナイジャナイカ。
「コロス………ゼッタイニコロス………ナニガナンデモコロス………アイテガシノウガ、ワタシガシノウガ……トニカクコロス!!」
「自我の完全崩壊………スキルを扱うことに関しての初心者には珍しくも無いことだが、ここまで攻撃的な崩壊の仕方は初めて見るな。これは、使い手自身の意思の影響だな」
ケンヲフリツヅケル。ソレガワタシノデキルコト………ワタシシカ、デキナイコト。
ニゲルコトナンテ、ユルサレナイ……!!タチムカエ……タチムカエ………!!タタカエ………タタカエ………!!タタカエ!!タタカエ!!タタカエ!!
タタカエ……!!コロス……!!タタカエ……!!コロス………!!
死ね……!!死ね……!!死死死死死死死死死死死死死死死…………!!!!
「キェェエエエエヤァァァァァ!!!!!!」
「はぁ………自我無き剣に、私のことを倒せるわけないだろ。まぁ、殺しには惜しい………お前の伸びに期待して、命だけは見逃してやろう。強くなって、また私の前に現れるんだな」
____ブンッ!!ザシュ!!____
「うぐぁ…………!!あぁ…………くぅ……………」
____ドサッ…………____
「あ、アヤヒ!?クソッ………!!テメェな!!よくも!!」
____ブォン!!チャキ………____
「うおっと………!!早っ…………!!」
「お前には興味は無い。下がっていろ」
「クッ…………!!クソッ………!!」
「まぁ、お前達も期待できるレベルなったら相手をしてやろう。それまで、互いに死ぬようなことが無いように………」
「あっ………逃げられた………」
「うぅ………あぅぅ………か、体が…………」
「あ、アヤテト!?しっかりしろ!!」
うぅ………頭が痛い………今まで経験したことないような鋭い偏頭痛がする。後………お腹の方が変な感じがする。生温かい何かが体の中からゆっくりと出てくる感じ………
今までどうなっていたのかは………意識は殆ど無くなっていたけど、記憶だけはしっかりと残っている不思議な状態。私の意思なんて関係ないところで体が勝手に動いていて………そして、勝手に死にそうなっていた。
痛みも、意識が消えかけているときは感じなかったけど、今になって効いてきている。
しかも、お腹を何となくで触ってみたら、深い大きな切り傷があって、そこからは有り得ないくらいの血が流れ出していた。最後の負けるときに食らったヤツかもしれない………
喉の辺りにも、その同じような生温かいものが出てきそうな感じがある。多分………これも、血なのかもしれないね。よりによって、一番痛そうなところに痛みを感じなかった。
話でちょっと聞いたことあるけど、人って本気でヤバい怪我をすると、体が勝手に痛みを消すとか何とかっていうのがあるらしい。もしかしたら………それかもしれない。
そこ自体に痛みは無いけど、ゆっくりと意識が遠のいていくのが分かる。
(これは………死ぬヤツだよね…………)
「………………………あぅ…………あぁ……………………」
「___________!!」
「___________!!」
(もう…………声すらも………聞き取れ………ないや………)
私は、もう意識を保たせるのが限外だった。少し気を抜いたのが………アウトだったみたい。どうやら、私は死んじゃうのかもしれない………
そして、ぼやける視界が真っ暗になり、ついに意識を失ってしまった。