「609」 BATTLE FOR L'ARC DE TRIOMPHE ⅩⅩⅩⅩⅣ
粉飾決算(利益が出ていないのに、あたかも利益が出ているように操作する行為。脱税のために、利益が出ていても、利益が出ていないとする逆粉飾決算も存在する)じゃね?という感じに見えるかもしれないが、あくまで経費に左右されない、正しい利益を算出するための制度として設けられているのが減価償却。
ずっと黒字でやってきたのにも関わらず、たまたま高額な機材を買い替えなきゃいけないとなった時に、別に事業としての財務状況には支障が一切無かったとしても、書類上では赤字になってしまう。
そうなると、その内訳を知らない融資している側から見えるのは「来年は、事業が続かない。負債を抱えて自己破産するかもしれない。そうなると金が返って来ない。よしっ、融資を辞めよう」という信用問題に関わってくる。
そうならないための、事業主への救済措置のようなものだと考えるのが、正解には近いのかなと。
定義はこれというものが定まっているが、プロだろうが素人だろうが、聞く人によっては説明変えて話す場合もあって、相談しても結果として分からないという部分もあるから、減価償却に慣れている素人と、プロの知識としてはある税理士や会計士の話の両方を聞いておいた方がいいかもしれない。
どこまでが良くて、どこからが駄目なのか、具体的なやり方や、やらなくていい手続きはどれなのか………そこは実務経験者と士業の判断は確実にぶれてくる。
減価償却は、本当に難しい決まりになっている。だからこそ、割と制度としても穴だけらになりがちで、その複雑さを利用しての粉飾決算を行ったり、脱税に繋がるということもある。
減価償却と粉飾決算の繋がりでどうやって不正を行うのか?それは単純なことで、経費に入れないということで簡単に出来てしまう。
要は1000万の機材を買ったという事実を書類上では無かったことにするというもの。粉飾決算という概念が生まれているということは、書類上では何とでも書けてしまうことの証明でもある。
現場の詳細を知られないことをいいことに、本当は赤字になっているところを経費を計上しないことで、黒字になっているように見せる。
経費の分割計算、減価償却によって記される黒字とは異なり、1円たりとも経費として入れていない事が問題なのが粉飾決算。
逆に、端数となってしまった50万でも入れておけば減価償却になるので、粉飾決算になならない。
極端な話、4年の耐用年数があるならば、そのうちの3年間の計算を990万にして、最後の一年を10万円にしてもいいのだ。
そういう仕組みになっているからこそ、狡猾な思考を常日頃から持っているような………クソみたいな人間性を持っている割に、何故か人生を薔薇色に染め上げて唯我独尊を謳歌するような奴は、平気で自分にとって都合のいいように会計を済ます。
そういう人種があまりにも多いことから粉飾決算が蔓延り、内部告発などが無い限りは外部の人間は知ることが出来ない。
粉飾決算というのは、決算書などの虚偽記載であるため、その他の所得税や法人税などを払っておけば、税務署からは税金をしっかりと収めているようには見えるため、税務署自体も首を突っ込むこともない。




