「603」 BATTLE FOR L'ARC DE TRIOMPHE ⅩⅩⅩⅧ
[̲̅ᛗ̲̅][̲̅[̲̅ᛗ̲̅][̲̅ᛗ̲̅]༆l̺͆l̺͆[[̲̅[̲̅ᛟ̲̅][̲̅ᛟ̲̅]⛓〈ゴールドシップ………黄金の不沈艦と呼ばれるだけあるな。ただ、まさか………死んでもなお立ち上がるとは………精霊化しても、不沈艦の異名は崩さないつもりか〉⛓[̲̅ᛣ̲̅][̲̅ᛣ̲̅]]✡l̺͆l̺͆༆[̲̅ᛗ̲̅][̲̅ᛗ̲̅][̲̅ᛗ̲̅][̲̅ᛗ̲̅]
「デビューする前に付けられた名前のはずなのに、実績残した後に付けたのかと思ってしまうほどに、名前の通りの生き様をしているあたり、流石は色褪せることのない……歴史ある名馬だったと言えるでしょう」
[̲̅ᛟ̲̅][̲̅ᛟ̲̅]༆⟬❂[別に、今となっては不沈艦だの何だのっていうのはどうでもいいんだよ。今の私は今浪友紀という名前があるんだ。ゴールドシップの名前は、捨ててはいないけど………まぁ、遠い過去の記憶みたいなもんで、そんなに執着もしてないさ]❂⟭༆[̲̅ᛟ̲̅][̲̅ᛟ̲̅]
[̲̅ᛗ̲̅][̲̅ᛗ̲̅]༆l̺͆l̺͆❂[火遁・豪炎弾!!]☪︎l̺͆l̺͆༆[̲̅ᛗ̲̅][̲̅ᛗ̲̅]
[̲̅ᛟ̲̅][̲̅ᛟ̲̅]༆⟬❂[私がまだ喋ってるでしょうに。せっかちさんだな〜?]❂⟭༆[̲̅ᛟ̲̅][̲̅ᛟ̲̅]
優里が口から吐き出した火遁を、大剣を抜刀術で掻き消す。ただの小火を潰すように………いとも簡単に。
優里ほどに鍛錬された遁術ならば、何も異能を纏っていない大剣の一振りで跡形もなく消し飛ぶというのは有り得ないはず。
自然由来の力とは言え、異能であることには変わりはない。ただの炎とは全くの別物であるものを、異能を何も使わずに防ぐということ……相当な実力差が無ければ成せる技ではない。
実力差は、身内贔屓を抜きにしても、今浪さんと優里は拮抗している。拮抗している実力者同士の戦いで、片方の異能による攻撃が、タネも仕掛けもない抜刀術程度で掻き消されるのは、ほぼ例のない事態。
その"ほぼ"が目の前の歩く不沈艦に当てはまってしまったというだけの話と言ってしまえばそれまでだが。
それだけを理由にして、今浪さんの実力は推し量れはしない。一度死んで、死体も消されている状態からの復活………これを事実として起こしている相手を、今までの経験の中に当て嵌めて戦う方が無理がある。
今までの経験値を抜きにして、その場その場の展開に合わせて対処しなくては。
[̲̅ᛗ̲̅][̲̅ᛗ̲̅]༆l̺͆l̺͆❂[これも…………効かないのか………!!効かないどころか、大剣一つで掻き消すなんて……!!]☪︎l̺͆l̺͆༆[̲̅ᛗ̲̅][̲̅ᛗ̲̅]
「優里、そういうこともあるよ。まず、蘇ってるところで普通の生物の基準を当て嵌めちゃいけないよ」
[̲̅ᛟ̲̅][̲̅ᛟ̲̅]༆⟬❂[涅槃寂静、虚無の境地によって蘇っちゃったのが、ゴールドニルヴァーナこと、ゴールシちゃんだぞ☆]❂⟭༆[̲̅ᛟ̲̅][̲̅ᛟ̲̅]
[̲̅ᛗ̲̅][̲̅ᛗ̲̅][̲̅ᛗ̲̅]༆l̺͆l̺͆[[̲̅[̲̅ᛟ̲̅][̲̅ᛟ̲̅]⛓〈····················撤退の見通し、出来ているよね?ゆみり〉⛓[̲̅ᛣ̲̅][̲̅ᛣ̲̅]]✡l̺͆l̺͆༆[̲̅ᛗ̲̅][̲̅ᛗ̲̅][̲̅ᛗ̲̅][̲̅ᛗ̲̅]
「いつでも逃げられる準備も算段も出来てるよ」




