「602」 BATTLE FOR L'ARC DE TRIOMPHE ⅩⅩⅩⅦ
「ふぅ…………はぁ…………!!」
[̲̅ᛟ̲̅][̲̅ᛟ̲̅]༆⟬❂[飛び道具じみた攻撃なんて··········効くわけねぇだろ!!]❂⟭༆[̲̅ᛟ̲̅][̲̅ᛟ̲̅]
[̲̅ᛗ̲̅][̲̅ᛗ̲̅]༆l̺͆l̺͆❂[水遁・断水脚]☪︎l̺͆l̺͆༆[̲̅ᛗ̲̅][̲̅ᛗ̲̅]
[̲̅ᛟ̲̅][̲̅ᛟ̲̅]༆⟬❂[あっ?]❂⟭༆[̲̅ᛟ̲̅][̲̅ᛟ̲̅]
「優里………!!」
距離を取ってすぐに今浪さんが私達のところへ転移すると同時に、優里が素早く右足全体に水遁由来の水の塊を纏い、近付いてきた今浪さんの脇腹を狙って蹴りを入れる。
しかし、優里の蹴りにも難なく反応しつつ、攻撃を転移で躱すと同時に、私の背後に回った。
齏懿蕐の反応が遅れ、私を狙っている隙を突くことは出来そうにもなかった。しかし、私が閃光スキルで今浪さんの背中に回り込み、ポケットからUSBを取り出しつつ、刀に変化させ、それらと同時進行で水爆嵐焼斬も瞬時に発動させる。
しかし、それも簡単にそれを簡単に躱され、水爆嵐焼斬は不発に終わる。
一人相手に、三人で戦って………ここまで苦戦するということは、三人以上で攻め込まれたら、負ける可能性が格段に上がる。
いつ増援が来るかも分からない。
人数が増えた時には……………ここから撤退することだけを考えるか。その可能性も考えて、この空間は常時抜け出せるようになっている。
流石に光の速度で逃げる私達を追うことは出来ないはずだ。
私の放った水爆嵐焼斬を躱した今浪さんは舌を出して、私達を小馬鹿にするかのような表情を浮かべている。
その後は、妖しい笑顔に表情を切り替え、大剣を背中の鞘にしまい、腕を組んでは私達に語り掛ける。
あからさまに隙を作っているようで、全くもって隙が無い振る舞いだな。私達が今まで殺してきた敵の視点というのは、こういうものだったのだろうか。
隙がありそうで無い。だからこそ、余計な動きができない。それ故に、立ち往生なような状態に陥る。
正直………こうなってしまった時点で撤退をするべきなのかもしれない。ただ、何も考え無しに撤退することは望ましくない。
ただの問題の先送りになるだけだ。
なるべくならば、この場で少しでも人数を減らせるのがベストだ。
[̲̅ᛟ̲̅][̲̅ᛟ̲̅]༆⟬❂[ふぅい〜、やっぱ居合が完璧過ぎるな………前世でのうのうと配信やっているだけの女とは思えん身のこなしだ]❂⟭༆[̲̅ᛟ̲̅][̲̅ᛟ̲̅]
「前世の時から、普段から体を鍛えることを趣味としていた部分もあるんで。それの延長線上に過ぎませんよ」
[̲̅ᛟ̲̅][̲̅ᛟ̲̅]༆⟬❂[にしてもだよ。体一つで自分よりも素の身体能力が上回る存在を相手取って、今のところ無傷であるなんて………さっきまでの私の攻撃は全力でぶつけていた。決して手なんか一つも抜いちゃいない。それを完璧に防ぎつつ、カウンターに持ち込むなんて…………流石としか言えないよ]❂⟭༆[̲̅ᛟ̲̅][̲̅ᛟ̲̅]
「お褒めの言葉、ありがとうございます」




