「574」 本当のハズレスキルとは、私みたいなことを言うんだよ
[̲̅ᛗ̲̅][̲̅ᛗ̲̅]༆l̺͆l̺͆❂[さっさと飛べ]☪︎l̺͆l̺͆༆[̲̅ᛗ̲̅][̲̅ᛗ̲̅]
「はいはい」
[̲̅ᛗ̲̅][̲̅ᛗ̲̅]༆l̺͆l̺͆❂[余、雑な返事は嫌いぞ]☪︎l̺͆l̺͆༆[̲̅ᛗ̲̅][̲̅ᛗ̲̅]
「気色悪い喋り方するな」
[̲̅ᛗ̲̅][̲̅ᛗ̲̅]༆l̺͆l̺͆❂[移動についてはスペシャリストだよね。ゆみりは]☪︎l̺͆l̺͆༆[̲̅ᛗ̲̅][̲̅ᛗ̲̅]
「誰が光速タクシーだよ」
[̲̅ᛗ̲̅[̲̅ᛗ̲̅][̲̅ᛗ̲̅]༆l̺͆l̺͆[[̲̅[̲̅ᛟ̲̅][̲̅ᛟ̲̅]⛓〈そろそろパドックへの入場始まるから。早くしろや〉⛓[̲̅ᛣ̲̅][̲̅ᛣ̲̅]]✡l̺͆l̺͆༆[̲̅ᛗ̲̅][̲̅ᛗ̲̅]ᛗ̲̅][̲̅ᛗ̲̅]
「なんなんだよ………」
時間を確認して、そろそろパドック周回の時間が迫っていることを確認し、齏懿蕐と優里が言葉で責め立てることへの反撃も行えることもないまま、私は2人を優里に指定された凱旋門付近の森……………初めて優里と会うことになった日に私と、楓夏依達が潜んでいた森に転移した。
その森に着くや否や、優里からは[̲̅N̲̅][̲̅E̲̅][̲̅V̲̅][̲̅E̲̅][̲̅R̲̅][̲̅L̲̅][̲̅A̲̅][̲̅N̲̅][̲̅D̲̅]の思い出にもついでに浸っておけと言われた。私はそれを言われた後に小さく返事をして、軽く森を見渡している。
浸れと命令されなくとも、私にとっては何かと思い入れのある森だ。優里との出会いの場でもあり、私の[̲̅N̲̅][̲̅E̲̅][̲̅V̲̅][̲̅E̲̅][̲̅R̲̅][̲̅L̲̅][̲̅A̲̅][̲̅N̲̅][̲̅D̲̅]における活動の軌跡の一つでもある。
忘れるわけが無いだろうに。
優里と齏懿蕐にはここ最近、毎日のように[̲̅N̲̅][̲̅E̲̅][̲̅V̲̅][̲̅E̲̅][̲̅R̲̅][̲̅L̲̅][̲̅A̲̅][̲̅N̲̅][̲̅D̲̅]への未練を打ち明けつつ、早く楓夏依達と再会と呼べる再会をしたいと、呆れられるほどに話している。
何度も何度も馬鹿みたいに同じ話を繰り返しているにも関わらず、呆れながらも話に最後まで付き合ってくれる。
そういった経緯があり、優里もこの場所を選んだのだろう。人目に付かない場所なんて探せばいくらでもある中で、わざわざここを選んだということは、私の気持ちがどれだけのものかを改めて推し量る目的もあったのかもしれない。
口だけとは思われてなくとも、楓夏依達の思いの強さというものを少しでも具体的に見えるようにする狙いがあったと考えるのが妥当だろう。
本人に狙いを聞くのが一番手っ取り早いのは分かっているが、そこまで踏み込むのは何となく止めておくのがいいと判断して、敢えて憶測のままに留めておいた。
[̲̅ᛗ̲̅][̲̅ᛗ̲̅]༆l̺͆l̺͆❂[·····························たまに、一日のどこかで暗い顔をして、今も無言で森を見渡して、そんな寂しそうな顔されたらさ………助けなくなっちゃうじゃんか]☪︎l̺͆l̺͆༆[̲̅ᛗ̲̅][̲̅ᛗ̲̅]
「えっ、そんな顔してたの?私って」




