「208」鏖殺の森 ⅩⅥ
「ゆみりがポンポン解いちゃうからっすか?」
[̲̅ᛗ̲̅][̲̅ᛗ̲̅][̲̅ᛗ̲̅]༆l̺͆l̺͆❂[[̲̅[̲̅ᛟ̲̅][̲̅ᛟ̲̅]…そうよ。あんなにも簡単にスラスラ解かれたら何の意味が無いもの。貴女達を確実に殺すため………少し、術式を変えさせてもらったわ…[̲̅ᛣ̲̅][̲̅ᛣ̲̅]]☪︎l̺͆l̺͆༆[̲̅ᛗ̲̅][̲̅ᛗ̲̅][̲̅ᛗ̲̅][̲̅ᛗ̲̅]
「ふーん、別に何でもいいんですけどね」
[̲̅ᛗ̲̅][̲̅ᛗ̲̅][̲̅ᛗ̲̅]༆l̺͆l̺͆❂[[̲̅[̲̅ᛟ̲̅][̲̅ᛟ̲̅]…余裕ね…[̲̅ᛣ̲̅][̲̅ᛣ̲̅]]☪︎l̺͆l̺͆༆[̲̅ᛗ̲̅][̲̅ᛗ̲̅][̲̅ᛗ̲̅][̲̅ᛗ̲̅]
「落ち着いているだけですよ」
[̲̅ᛗ̲̅[̲̅ᛗ̲̅][̲̅ᛗ̲̅]༆l̺͆l̺͆❂[[̲̅[̲̅ᛟ̲̅][̲̅ᛟ̲̅]………………待ってるわ…[̲̅ᛣ̲̅][̲̅ᛣ̲̅]]☪︎l̺͆l̺͆༆[̲̅ᛗ̲̅][̲̅ᛗ̲̅][̲̅ᛗ̲̅][̲̅ᛗ̲̅]
「はーい」
クソババアの声は、そこで一旦途切れることになった。
楓夏依達は私が解いた問題文が何故、麻雀の役満を表しているのかを話し合っていた。
また、問題文を貼り付けての詳しい解説を順序立ててしましょうか。
[̲̅ᛗ̲̅][̲̅ᛗ̲̅]༆l̺͆l̺͆❂[[̲̅[̲̅ᛟ̲̅][̲̅ᛟ̲̅]……[̲̅ᛣ̲̅][̲̅ᛣ̲̅]]☪︎l̺͆l̺͆༆[̲̅ᛗ̲̅][̲̅ᛗ̲̅]
13人の子供が導かれた [国士無双]
天国への扉 [九連宝燈]
三色の大きな旗を持って [大三元]
緑に染まった草原を踏みしめていく [緑一色]
4つの暗闇の試練を抜けて [四暗刻]
天を仰ぎ [天和]
大地の力を頼りにして [地和]
4つの大きなと小さな試練を繰り返す [四喜和]
綴ったあの日の手紙は [字一色]
4つの伝説を残したことを記し [四槓子]
始まりと終わりの清き物語とする [清老頭]
・・・・この日本語の答えは?・・・ [殺すぞ、ババア]
[̲̅ᛗ̲̅][̲̅ᛗ̲̅]༆l̺͆l̺͆❂[[̲̅[̲̅ᛟ̲̅][̲̅ᛟ̲̅]……[̲̅ᛣ̲̅][̲̅ᛣ̲̅]]☪︎l̺͆l̺͆༆[̲̅ᛗ̲̅][̲̅ᛗ̲̅]
この問題文の改行は役満の数…………ローカルルールを省いた、公式ルール内においての11種類の役満を表している。
役満そのものを表している部分は、それぞれの文頭に記されている。「13人の子供」が国士無双というのは解説したから、その次の部分からか。
一つ一つ、簡単に説明していきます。
麻雀が分からない人にとっては、何から何まで「どういうこと?」ということになるので、モヤモヤを完全に払拭したいならば、麻雀を始めてみるしかないですね。
麻雀の知識が無い人は置いてけぼりになる話になるというのは忠告する。
では、解説を始めさせていただきます。
・「天国への扉」は英語でヘヴンズドア。ヘヴンズドアは[九連宝燈]の英訳の一つ。
・ 「三色の大きな旗を持って」は3種類の牌を3つずつ集めて作る[大三元]。中(赤)白(白)發(緑)を指している。旗はイタリアの国旗ともカラーも同じ色を使うので、そこに絡めている。
・「緑に染まった草原を踏みしめていく」 は文字通りの[緑一色]。役の出来上がりがまさに緑一色になる役満。
・「4つの暗闇の試練を抜けて」 は暗刻の"暗"からきている。そう考えると、4つの暗刻を集めた役満である[四暗刻]を指す。
・「天を仰ぎ」は"天"の文字が使われている [天和]
・「大地の力を頼りにして」は"地"の文字が使われている [地和]
・「4つの大きなと小さな試練を繰り返す」は大きな試練が大四喜、小さな試練が小四喜をそれぞれ表す。 4という数字は、集める牌の種類のこと。そして、大四喜と小四喜のことをまとめて[四喜和]と言う。
・「綴ったあの日の手紙」は"手紙は文字で紙を埋める"というところから [字一色]を表す。
・ 「4つの伝説を残したことを記し 」は役満を含めた全ての役の中で最も和了りづらいと言われる[四槓子]。その和了りづらさから和了った人は伝説扱いされる風潮もある事から。天和の方が和了りづらいと言われるが、天和よりも確率が低いのが正しい。
・「始まりと終わりの清き物語とする」 の"始まり"と"終わり"は1と9……つまり、老頭牌を表している。そこに"清き"という言葉があるので、老頭牌しか使われていない役満である[清老頭]を表す。
····················こんなところでしょうか。
無理矢理合わせた部分がそこまで無いところが、悩ませる要因になってしまったのだと思う。
答えが分かった今となっては、字一色を表す「綴ったあの日の手紙」が少し無理矢理か?といったところ。
それ以外は特に綺麗に文章としてまとまるように記されている。
麻雀をやっていても、ここに気付くまでには時間がかかってしまったのだから………麻雀の知識が無かったと考えると・・・・・・・ここで足止めを食らっていたことになる。
今日、この瞬間ほど「麻雀やってて良かった………」と感じることは、この先の人生では無いだろう。




