「164」選別の在り方
___コンコンッ……
「「はーい、どーぞ」」
「失礼しまーす」
「あっ、ミーシャじゃないですか?どうしたの?」
「あのレズカップルにゆみりの場所を聞いたら教えてくれた」
「レズカップルって言われてんのか、アイツら」
「なんか………自販機の後ろでキスしてたんだけど」
「それ、高校の時にバカップルが学校でキスする時のソレやん………たまに見るんだよね。なんか物音するって思って振り向いたら、なんかやっているっていう」
「あるある〜」
「········································???」
私達2人がタバコ吸いながら駄弁っているところにミーシャがやってきた。
その時ついでに、美香と美咲が完全にくっ付いているっていうことを知った。元からそういう事がありそうな雰囲気ではあったが………ミーシャの話で、確実にデキている事が確定しました。
男を好きにならないとかっていうことを配信でもオフでも言うくらいだから、別に何とも思わない。
なるべくしてなったというしかない。
2人のどちらかに彼氏が出来たという方が驚いていたと思う。「えっ、配信ないだけでなく、オフでも普通に百合色の関係だったのに、普通に彼氏作ってるやん」っていう衝撃を受けていたはずだ。
配信内での百合営業はまだ分かる。彼氏バレや、ヲタク達に男の臭いを感じさせないためのビジネス手法としては当たり前のようにある営業です。
「てぇてぇビジュアル」をやっておけば、裏で彼氏作っても問題無い………ってことはないが。
普通にGoogleで「豐穣熾カレン」の次に「彼氏」、「素顔」、「前世」、「本名」、「年齢」が常に入っている。VTuberあるあるなのかもしれないが。
サジェスト機能で上の5つのどれかが出てこないVTuberはゼロだろう。全てではないのは勿論だが、どれも当てはまらないというのとは無い。
当てはまっていう場合は、余程の無名VTuber以外に考えられない。
出てきてませんが?というタイプのVTuberは、無名なので自分の名前を全て打ち込んでも検索エンジンに出てこないくらいだろう。
それは話し合いの土俵すらも上がれないので、頭数には入れません。まずは自分自身の価値を上げることに注力してください。
エゴサしても自分の事がサジェスト機能に出てくるまで努力してください。何か言いたいことがあるならば、そこのラインが最低ラインです。
「ねぇねぇ、高校って名前しか聞いた事無いから分かんないんだけど?」
「あっ、学校行ってなかった感じ?」
「大学なら行ったことある」
「高卒認定試験みたいなの受けたの?」
「それしか受けたことないからわかんない」
「で、ちなみにどこの大学だったの?」
「同志社大学」
「リアクションがビミョーに取りづらい名門だった」
「楓夏依は?」
「学習院の女子大」
「コイツもリアクション難しいタイプの名門。楓夏依は典型的な毒親令嬢育ちだから」
「あー、そういうタイプか。ゆみりは?」
「私は誰でも行ける無名の大学」
「金さえ払えばいけるとこね」
「それは基本的にどこの大学もそう」
「早稲田とか慶応とかは、高卒で入るもんじゃなくて、幼稚舎とかから入って繰り上がっていく感じが多いらしいからね」
「だから変なの多い金持ちチルドレンの巣窟とか言われるねん」
「それでゆみりみたいなのを「Fラン」とかって見下すという」
「見下されても何とも思わないくらいのメンタルになってしまった私が怖い。変なの多いってイメージを払拭しようとしないあたりが変なんよ。嫌なら自分だけでも違うという認識を持たすために頑張るのに、それをやらないからキモいんよ」
「高学歴流収斂進化」
「最高に皮肉が利いてるパワーワードで笑える」
「YouTubeのコメントに打ち込んだら、下のところに「翻訳する」みたいのが出てくるヤツね」
「繁体で書かれた中国語って認識されるという」
「日本人、読み方からは分からないけど、繁体で書かれた中国語はギリギリ意味が分かるという」
「読み方は絶対に分からんけど。ニュアンスは分かる不思議」
「日本語の由来、中国語じゃなくて謎っていう扱いなのに、中国語も少しは分かるというのが余計に謎」
「そもそも日本語が日本人でも難しい」
「分かる。何書いてるか分かんないのがYouTubeのコメント欄に多いのは、義務教育の敗北が理由じゃなくて、義務教育の過程だけでは絶対に学べなくて、高校大学まで行っても尚補えない程に難しいのが日本語っていうだけ」
「一日、四月一日、四月一日、日付、曜日……もう分からん」
「四月一日を四月一日っていう読み方付けた奴がキチガイ説あるわ」
「3月1日火曜日という日付の一日、っていう………日本人なら簡単に分かるのに、海外の人ではマジで分からん漢字の読み方」
「ルビ振らなくても正解の読み方を出来る日本人よね」
「日本人全員がキチガイ説」
「主語でかいというレベルを遥かに通り越している件」




