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「151」散歩


「事実過ぎて、そういう系のイジりは何とも思わなくなったってところなのかにゃーん?」


「犬のくせに"にゃーん"とか言ってんなよ。犬なのか猫なのか、どっちかハッキリしやがれ」


「それとこれとは全然違くない?そんな風にネチネチと他人に色々と言ってると嫌われちゃうぞい?」


「お気遣いなく。これはお前にしかやっていない」


「あのさ…………2人って、なんでそんなにも喧嘩してんの?そんなに喧嘩ばっかしかてると頭悪くなりそうじゃん」


「「·············································」」


「えっ、なんでいきなり無言になるの?」



2人して私の事を見つめながら無言になっている。そんなに見つめられても、どうすればいいか分からない。


せめて、何か喋ってくれると助かるんだが。



「なんか喋って?」


「無自覚って怖いね。自分が原因で争っているとも知らずに」


「えっ?また私が原因なの?」


「私と楓夏依が争っているのは、基本的にゆみりの事だよ。レムリアは諦めさせた。美香ちゃんと美咲ちゃんは………あそこはあそこで楽しいんでいるようなので」


「楽しんでいるわけではないと思うんだけどな…………」



なるほど、最近レミリアが私との距離を少しばかり取るようになったのは、ミーシャが圧力を掛けたことが要因になっていたのか。


女が女に対して独占欲を丸出しするのは、色々なところに実害を生む結果にしかならない。


異性ならば理解出来る部分はある。好きになった男を自分だけのものにしたい………自分だけを見てほしい、特別扱いしてほしいということならば、私だって3次元でしっかりと好きな人が出来たことがあるから共感出来る。


ただ、同性間となると····················今のご時世的に言い方が悪くなるかもしれないが、少々理解出来ないところが多い。


私ではなくて、そこら辺に居る男の方に執着してくれないかな………という気持ちもある。

街中を歩いているイケメンを見ている方が良くないか?見ているというか、そっちの方がテンションも上がると言いますか。


楓夏依だってストレートのはずで、今までも彼氏を何人も作ってきたはず。どこのタイミングで同性への恋愛感情?のようなものを爆発させたのだろうか?


私と出逢ってから……と考えてみても、デビューしてから1年と………2年いかないまでは普通に男の話をしていたような気がする。


「気になる男が居る」という話を何回か聞いた事がある。男と明言していたので、異性であることは間違いなかったはず。


付き合うまでにいったのは…………1回だけだったか。結局は付き合う前に自分から冷めたり、相手から冷められてりということを経ていたような気がする。


その付き合ったのも半年持たなかったような………そんな感じの恋愛の仕方をしている。割とビッチ属性があるのかもしれない。


遊んでいるまではいかないし、当の本人は絶対に浮気なんてしないタイプだが………結構男をすぐに好きになるところがある。私が見てきた限りでは。


そんな色恋沙汰の話を聞いていて、いつの間にか私との距離が少しずつ近付いていき………気付けば、ほぼゼロ距離のような………カップルのような距離感になっている事が増えてきた。



CRY.STi⟬A⟭LLIZATIONに所属してから2年半は経たない頃からかな?男の話を一切しなくなって、私にばかり執着している振る舞いをしてくるようになったのは。


その頃から今まで、ずっと私ばかりを見続けているような状態が変わらないままでいる。


前世の時からの思いを変わらずに持ち続け、こうしてミーシャと「私という存在」について火花を散らしている。


一途なのは素晴らしい。しかし、そのベクトルがおかしい。明らかに歪んでいるのだ。同性愛が悪いとかではなくて…………執着の仕方が怖いので。


そんなヘビーな愛は私には受け止めきれない。もっとライトな好きという気持ちを表現してくれるのが良い。ベストまではいかないが。


絶対にベストになんてなるわけがない。ベストな愛の伝え方ということになれば、それは最早………私と楓夏依が付き合ってることになってしまう。


それは、まだというか………考えたくはないね。



「ミーシャ、ゆみりの乳首の色は何色か知ってる?」


「おいおい、待て待て。何言ってんの?」


「赤褐色とか?」


「と、思うじゃん。めっちゃ綺麗なピンク色しているんだよ。えっ?ほぼショッキングピンクやん!!みたいな乳首の色してる」


「楓夏依、お前マジで何なの?」


「一緒に風呂入った時に見たんだもん」


「そうかもしれないけど、わざわざ繁華街の通りでさ………人通りも多いっていうところで、他人の乳首の色を暴露するって最低過ぎるでしょうが」


「だいぶ鮮やかな乳首なんだね」


「鮮やかで(あで)やかな乳首」


「·············································死ね」



人通りの多い大通りの歩道で乳首の色を暴露された私の気持ち。今すぐにでも楓夏依の事を地獄に送り付けてやろうかと思った。


地獄に着払いで楓夏依の変死体を速達で送ってやりたくなった。


他人の乳首をなんだと思っている。デリケートゾーンだぞ。股間のSexy Zoneと同等でデリケートゾーンだぞ。







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