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「138」DECEIVING of GLUTTONIY ⛓「FORTY-NINE」⛓


私達は工場の方を振り向く。


すると、出入口の方から私達と同じくらいの大きさの人型の………真っ黒に染まった、女性のサイボーグというのか、アンドロイドが立っていた。


アンドロイドと言っても、骨格が剥き出しになっている………白骨死体が黒く染められているような見た目である。


眼光は一定の時間で色を変えている。



「……………ターミネーター?」


「ターミネーターの方が可愛げある」


「ターミネーター3の女ターミネーターの人、めっちゃ美人だよね」


「無表情ネキ、最高」


「楓夏依!ゆみり!ふざけている場合じゃないって!!」



···································今、言うべきことではないのかもしれないが、言わせていただきたい。


私達、ところどころで本名で呼び合ってしまっている。いつ気付いたのかと言いますと………出入口から飛び出した時に、私が思わず美香と美咲を本名で呼んでしまった時に「あっ、やらかした」と思ったのだが、「そういえば………だいぶ前から普通に本名出しちゃっていたよな〜」ということも同時に頭の中を特急列車の如く過ぎ去ったので、何も気付かなかった事にしようかと思っている。


コメント欄でも大多数の人達が気にしている様子ではない。チラホラと「みか?ゆみり?」という名前に反応している人が居るだけ。


[̲̅N̲̅][̲̅E̲̅][̲̅V̲̅][̲̅E̲̅][̲̅R̲̅][̲̅L̲̅][̲̅A̲̅][̲̅N̲̅][̲̅D̲̅]8期生の名前と一緒だ!というコメントも見掛けたが、今のところ3回程しか見ていない。



それ以外の多くのコメントは、CRY.STi⟬A⟭LLIZATION2期生として私達を応援するコメントとスパチャで埋め尽くされていた。


間違って本名で呼んでしまっても、呼び方にまで聞き耳を立てているリスナーは居ないという認識で良いみたいだ。


演者が死にかけているのに、そんな細かいところを気にしている方が気色悪い。厄介ヲタクの素質がありそうなのが………他人の揚げ足を取りたい欲求無限大の馬鹿が反応しているだけと確定という名の推測をする。



目の前に居る、私の声真似をしているアンドロイドよりも、そういうところにチクチク突っ込んでるヲタクの方が気持ち悪くて恐ろしくて、おぞまし過ぎる。











____カチカチカチカチ………ギギギギギギ………シュゥゥゥゥゥ………










[̲̅[̲̅ᛗ̲̅][̲̅ᛗ̲̅]༆l̺͆l̺͆❂[[̲̅[̲̅ᛟ̲̅][̲̅ᛟ̲̅]……………………殺す☆テイッ☆…[̲̅ᛣ̲̅][̲̅ᛣ̲̅]]☪︎l̺͆l̺͆༆[̲̅ᛗ̲̅][̲̅ᛗ̲̅]]










____フッ………












「閃光スキル…………」













___ガキィィィィインッ!!!!!














[̲̅[̲̅ᛗ̲̅][̲̅ᛗ̲̅]༆l̺͆l̺͆❂[[̲̅[̲̅ᛟ̲̅][̲̅ᛟ̲̅]…あら?…[̲̅ᛣ̲̅][̲̅ᛣ̲̅]]☪︎l̺͆l̺͆༆[̲̅ᛗ̲̅][̲̅ᛗ̲̅]]


「私の模倣で、私に勝てるわけないじゃないですか。私だけじゃなくて…………《《私達》》って言った方がいいですかね?」


[̲̅ᛗ̲̅[̲̅ᛗ̲̅][̲̅ᛗ̲̅]༆l̺͆l̺͆❂[[̲̅[̲̅ᛟ̲̅][̲̅ᛟ̲̅]…工場内に入ってきた一番強い生き物の力を綺麗にコピーしたつもりなんだけどな〜…[̲̅ᛣ̲̅][̲̅ᛣ̲̅]]☪︎l̺͆l̺͆༆[̲̅ᛗ̲̅][̲̅ᛗ̲̅]ᛗ̲̅]


「紛い物には負けないって言いましたよね?話の理解力が私よりも劣っている時点で、紛い物と言われても仕方無いですよ?」


[̲̅[̲̅ᛗ̲̅][̲̅ᛗ̲̅]༆l̺͆l̺͆❂[[̲̅[̲̅ᛟ̲̅][̲̅ᛟ̲̅]…あなる…[̲̅ᛣ̲̅][̲̅ᛣ̲̅]]☪︎l̺͆l̺͆༆[̲̅ᛗ̲̅][̲̅ᛗ̲̅]]









___フッ………!!ズザザッ…………!!








……………喋り方、過去配信のアーカイブを見た時の自分と全く同じで、フラストレーションが少しずつ溜まってくる。


自分の声がずっと好きになれないまま、嫌いなまま生きてきた私にとって、こういう場で不意に聞こえてくる自分の声というのはストレスでしかない。


「おつカレン〜☆」と言われた瞬間に本気でイラッとしてしまった。


ここの工場、私を殺すために特化しているのかと思ってしまうほどに、私ばかりをメインに狙ってきたり………挙げ句、私をモデルとしたアンドロイドまでも私にぶつけてくる………嫌がらせも大概にしてもらいたいものだ。



「このアンドロイド、マジでカレンの完コピしてるじゃん 」


「いや、もっとカレンは頭がイカれているのと、頭の回転が早い」


[̲̅[̲̅ᛗ̲̅][̲̅ᛗ̲̅]༆l̺͆l̺͆❂[[̲̅[̲̅ᛟ̲̅][̲̅ᛟ̲̅]…仮にも私、人工知能なんだけど?…[̲̅ᛣ̲̅][̲̅ᛣ̲̅]]☪︎l̺͆l̺͆༆[̲̅ᛗ̲̅][̲̅ᛗ̲̅]]


「人工知能だからって、人間よりも頭良いとは限らんだろうが」


[̲̅[̲̅ᛗ̲̅][̲̅ᛗ̲̅]༆l̺͆l̺͆❂[[̲̅[̲̅ᛟ̲̅][̲̅ᛟ̲̅]…それはそうだね。言えてるわ…[̲̅ᛣ̲̅][̲̅ᛣ̲̅]]☪︎l̺͆l̺͆༆[̲̅ᛗ̲̅][̲̅ᛗ̲̅]]


「あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙………喋り方と声だけは、マジで私過ぎるから不愉快だわ………!!」


[̲̅[̲̅ᛗ̲̅][̲̅ᛗ̲̅]༆l̺͆l̺͆❂[[̲̅[̲̅ᛟ̲̅][̲̅ᛟ̲̅]…それも込みで真似ているからね。さぁ?どうする?…[̲̅ᛣ̲̅][̲̅ᛣ̲̅]]☪︎l̺͆l̺͆༆[̲̅ᛗ̲̅][̲̅ᛗ̲̅]]

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