❆【459】❆ 告白予行練習で女が嫌いな女の言動丸出しのバフンウニ、榎本夏樹さん。お前は誰の理想の彼女にもなれん。遊ばれて終わり。
もー、さー……変な汗を掻かせないでほしいよ。何で私の恋愛事情にそんなに興味津々なの?叶綺は喋ってないけど、ず〜っと私の方を目をキラキラさせながらガン見しとったわ。何か出てくるんじゃないのかな?っていう期待が込められた要らん光が灯されていた眼差しを向け続けられていたよ。
そんなに興味惹かれるようなもんだったか?私の恋愛云々って。現世では恋愛なんてガチで一切してねぇから。アイドルやってて、学校でも普通に何回も告白されて、ラブレターとかもあったし、男女問わずにバレンタインの時とホワイトデーの時は有り得んくらいにプレゼントが机の上に置かれていたっていうのはあったくらいなもの。
プレゼントは全部食べ物だったから、有難く美味しく頂きましたよ。告白に関しても男女問わずに現在進行形でバンバンされ続けているから、それとなく丁重にお断りしているよ。ソシャゲのデイリーミッション感覚になってるよ、告白を断るのが。
そんな感覚で断るのは良くないっていうのは分かっていても、毎日毎日、何回も何回も「好きです!付き合ってください!」っていうのを言われまくったら、何となく自分の中で断る時の言葉のテンプレートが出来上がってくるし、ほぼルーティン化しているのもあるからね。
申し訳ないとは思っていても、回数が多過ぎて色々と感覚がおかしくなってきそうだもん。感覚がおかしくならないようにするためにも、自分自身に「ここまで告白されるからと言って絶対に勘違いしないようにしなきゃ」ってなっている。
20年後には私の女のとしての価値なんて大きく落ちているんだから。女子高生で売れっ子アイドルユニットのセンターをやっているだけで、そこが加味されてモテているだけっていうのがあると強く思っている。楓に居るから、最前線組に居るから、年齢の若さがあるからっていうので今のところはモテているだけ。
その現実をしっかりと頭の中に刻み込んで、何が何でも天狗になったりはしないように徹底している。こんなんでも、それなりにプロ意識というものは高く持っておきたい考えだからさ。ふざける時は思い切りふざけるけど、仕事の時は全力で自分の出せる力をしっかりと魅せる。それが私の人生を豊かにするために必要不可欠な考え方だから。
決して、思い上がらないように、日々精進することは死ぬまで止めないよ。この身体が使い物にならなくなる……天寿を全うするまでは、このスタンスというのは揺るがないものとして貫いていきたい。
そんなんだから、本当に恋愛っていうのはね・・・・うん………どうしても、そこまでってなるんだよね。今は恋愛している場合じゃない!……という極論までは持ってないけど、恋愛なんて自分の精神に負荷を必要以上に掛けてまでするもんじゃないし。
互いのペースや気持ちに合わせてやるのが最善だと思ってんのね。この考えが正しい!っていうのを誰かに押し付けるつもりはない。あくまで、私限定の話って事だけは言っておこうかね。




