❆【458】❆ 口に出せるわけないじゃん、って……そりゃバフンウニには喋れないだろ。喋るウニとか怖過ぎる。デュエマのクリーチャーでも居ねぇよ。そこまでのバケモノ。
「てか、綾音と佳織ちゃんって好きな人とか居ないの?佳織ちゃんは事務仕事で無双しているし、コンピュータ関連が強いし、そっちの方の仕事とかで色々とやってるから………仕事人間って感じがするから、あんまり恋愛興味無い感じするけど。綾音って意外と恋愛興味無い風で実は何かある気がするんだよね」
「佳織は「今は仕事が楽しい!男は要らないな〜」っていうことをガチで貫いてますね。私は・・・・まぁ、ですけど。でも、そんなに恋愛とかはどうでもいいかなって感じっすよ」
重岡さん。何でそういうことを突いてくるかな?別に良いじゃん。別に恋する乙女まではいかないし、そんな変な恋愛……してないし。私の好きな人とか聞いたって仕方無くない?別に居ない、しさ。
私も普通に仕事人間なんだもん。今は仕事と学校と人間関係が楽しいから、そこに恋愛関係とかって持ち込まなくても今は良いかなって思ってる。
恋愛したってね……本当に幸せになるとは限らないと思ってるよ。どういう形であっても、何かしらの弊害っていうかさ。色々と良くないものはあるじゃん?
周りの目っていうのは、どうしても恋愛すると気になるもんよ。アイドルだからっていうよりも、私という個人的な感覚で言うと、何か別に………あんまり恋愛の事に気を取られるっていうのはしたくはないかな。
恋愛したいかしたくないかって言われたら……どっちかで絶対に答えろっていうなら、普通に「したい」になるけど、「どっちでもいい」という答え方も許されるなら、どっちでもいいっていう答え方になっちゃうのかな。
「綾姉も、何か変な恋愛しそうだよね」
「ぶっ殺すぞ」
「やーん」
「重岡さん、私は恋愛はしないっすよ。今のところは」
「ふーん。何でもいいけどさ」
「なんすか。そのリアクション、別に好きな人とか居ないっすけど」
「そんな感じはするけどね。何か違和感があるっていうか………環奈だったら察してそうだな。あっ、松岡君とか分かってそう!」
「嫌、普通に配信でも裏でも「綾音、彼氏作らんの?好きな人とか居らんのか?コクられてんじゃない?」ってガチで聞いてくるくらいなんで」
「私も……綾姉の恋愛とかは全然よく分からんなって感じだね」
「えー、つまんないなー」
「重岡しゃん………ぶっ殺しますよ?」
「えっ?なんでよ」
「なんとなく」
「・・・・・・・うーん、本当に男っ気無いもんな。気のせいか」
「なんすか、気のせいって」
「いや、普通に。綾音ってモテるじゃん。何だかんだで。シレッと付き合ってそうじゃん。しかも、割と「えっ」ってなった後に、「でも、彩音ならそうなるかな」っていう男に落ち着きそう」
「それは分かりますわ。意外とかっていう意味での「えっ」じゃなくて。そこか!?ってなる相手で………でも、綾音と言ったら確かにこの人か〜ってなりそうな男を好きになりそうな雰囲気はある」
「有り得んくらいに一途そうだしね」
「それは自覚ありますね。だから、変に恋愛に興味ないのかもしれないっすね」




