❆【307】❆ 特に声優関連なんてファンだけじゃなくて演者もヤバいの多くて、尚更「声優好き!」とか言えんわな。メンタル強くないと。
本人名義だったら、キャラソンとアーティスト活動は全然変わるから、アーティストとして印税が入る……みたいな。そこはレーベルと契約しているから、インディーズ・メジャー関係無く、法に則った契約で金が貰えるっていう。でも、キャラソンっつっても声にも著作権あるから印税みたいなのは整備しても良くね?ってなるけど、そこまで金が払えないから固定にした方が楽っていうのはあるよね。事務処理も楽だし。昔のキャラソンが急にバズったりしたら、その都度演者に対して諸々の手続きしないといけないとか、マジで人手も金も足りてない業界じゃ出来ないよね。出来ないっていうのがおかしい事ではあるけど。
金無いからって人件費から削りに行くような業界が演者とか縁の下の力持ちとなっているクリエイターさん達に金を渡すわけないじゃんってなるんだけど。どんなに頑張ったところでMAX数千万円いくかでしょ?2000万とか行くのか?って時代って聞いたわ。昔は数千万円クラスはアーティストやらブランド力やらでバンバン稼げていたっぽいけど。
今はブランド力ある人間に仕事を触れるほどの金も無いみたいだから、1000万超えている声優が人気がトップ声優と謳われる人でも800万行ければ良い方みたいな。今から40年くらい前とかの2020年代とは全然違うって。ガチで業界全体の資金が尽きかけているっぽい。40年くらい前までは火の車、自転車操業、今は死にかけてるって。
そりゃ、うちの事務所の上の人達が若手に向かって「他の仕事も並行してやるなり、学業優先で資格とかも取っておけ」って釘を刺したくなるのが正常だよね。他の事務所だと他人の人生の命運を握ってるって自覚が無いままに切り捨てるのが多いから。皆が皆、余裕無さすぎる。
去年とかも大手声優事務所が破産申請したってね。そこに居た2人くらいはうちの事務所で引き取った。入りたての中学生くらいの女の子2人。それ以外は癖強くて見捨てたって。
まぁ………有望株を取らんと金にならんしね。同情だけじゃ仕事は回らないしね。情に厚い事務所とは言っても、企業という立場が大前提なのだから、既存の演者と社員と自分自身の給料と社会的地位を死守しないといけないのだから、可哀想だからという理由だけで使えない人間は採らないよね。
その子達も前の事務所が嫌いで、元々うちの事務所に入りたかったらしく、それが元からあるコネで「お前らはこっちだ!」ってなったっぽい。元々幼馴染みの二人で児童劇団でも付き合いがあって、2人揃って「潰れて良かったですよ!」って嬉々として話していたから。社長と顧問弁護士が「この子達は売れる!」って食事会みたいな時に言ってた。「弁護士さん、貴方は違くね?その発言」って思ったけど、弁護士という仕事柄的にも人間の本性を覗くような仕事だろうから、人を見る目は付いているから、そういう発言が出来るんだろうね。
著作隣接権のことを聞いたら「分かんねぇ」とか言ってるから、「分かんない時は、伝家の宝刀ケースバイケースって言えば何とかなる」とかいう顧問弁護士さんは、弁護士よりもプロデューサーとか向いてそうだよね。




