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白銀少女戦記 〜Free-for-all〜  作者: 結城斎太郎
†フェアリー・ディファレント†
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『21』 買い物

「まずは……近くの場所から見ていくか」


「うん。あっ、あそこのお店見ていかない?」


「あそこだな?アヤヒの好きにしていいぞ」



 家から出て、向かい側にある服屋を見ていこうということになった。店の中に入って見てみると、色々な服が並べられている。

 この店の品揃えがそうでもなかったら移動しようかと思ったけど、その必要は無いみたいだね。


 いっぱいある………けど、値段が高いのか安いのか全然分からない。異世界のお金の単位なんて分かるわけがない。日本だったらいくらになるとかという基準の数字が無いからね。


 そろそろお金の単位くらいは覚えないと、1人で買い物をするときに困っちゃうよね。

 でも、今はラークさんに買ってもらうから、後でゆっくりと教わるか何かして解決していこうと思います。



(パーカーだけでも沢山あるな。服とか選ぶのあまり悩んだりしないけど………ここまで多いと流石に悩みそうだね)



 私はラークさんを連れて、最初にパーカーが売っているところを探していた。入ってすぐのところにズラッと並んでいたので、その中から欲しい物を選んでいこう。

 

 ふぅ~、どういう感じの生地がいいかな。動きやすさが欲しいならジャージみたいなのが良いんだろうけど、あまり動きやすさばかりを気にしすぎるのもね。

 まるで、本当に戦う前提で服選んでいるみたいになっちゃうから。でも、一応値段が安ければラークさんに頼んで買ってもらおう。買っていい服の数は1つだけって言われているわけじゃないし。


 ラークさんに値段を聞いてみて、ジャージ系のパーカーを買うか買わないかを決めることにした。ラークさんは少し離れたところでパーカーを選んでいたので、そこまで行って値段を聞いてみた。


 安いヤツだからと言われたので、まず1つ目の服を選び終わった。ラークさんも私が意図的に安いものを選んでいると思ったみたいで、「もっと好きなの選んでこい」と言われちゃった。


 食べ物奢ってもらうときにも似たような感じになったような気がするよ。こういうのって、“でじゃぶ“って言うんだよね。日本語だと“きしかん“っていう言い方をするみたい。



「ジャージ系のパーカーは1着だけでいいかな?後は色々と出歩くときに着るようのパーカーだね。何か、パーカー着ていると落ち着くんだよね」


「アヤヒ~、ちょっとこっち来てくれないか?ちょっと面白そうな上着を見つけたんだけど」


「えぇ?あっ、うん。今から行くね」



 何やらラークさんが見つけたらしい。声の聞こえ方からして近くにいるみたいだ。少し駆け足気味でラークさんのところに向かう。


 それにしても、ユーリさんから借りたパーカー………ちょっと走ったりすると、捲った袖がすぐにズレちゃうね。まぁ、そこまで気になるってわけじゃないけどさ。



「ラークさん、どんなの見つけたの?って、まさかのケモ耳付きのパーカー………後、こっちもこっちで数がえげつない………」


「ん?何か言ったか?てか、女の子に似合うって言ったら、動物の耳が付いた被り付きの上着だと思ってな?ちょっと選んでみたんだよ。熊っぽいのとか、無難にウサ耳とか猫耳とかあるけど………そういう数ある種類の中で選んだのが、こ・れ・だ!!じゃーん!!」


「えっ………………ちょっ……………ふへっ?」


(嫌、その………この………何の耳?明らかに見たことない動物の耳のような気がするんだけど。そもそも耳なのかな?凄いゴリ押ししてくるし)


「あのぉ~そのぉ~え~っと、これは何?」


「これが何って聞かれたら、答えてあげるが世の情けってヤツだろ?」


「別に、世界の破壊を防いだり、世界の平和を守ったりするとか良いんだよ。要らないクダリは良いから教えてよ」


「秘密だよ~♪」


(そろそろ本気で殴り飛ばしたいんですけど!?)



 私の話、聞こえてないのかな?それとも通じていないのかな?

 言葉のキャッチボールが全然上手くいっていないよ。私はちゃんと選びたいのに、ラークさんが変なところでふざけ始めるから困ったものだよ。


 私も私でネタに合わせてツッコんじゃっているけど。ツッコんじゃうから調子に乗っちゃうのかな?あえてスルーのが良いのかな?

 スルーしたところで、しつこく絡んできそうなんだよなぁ………そうされると、そっちの方が面倒臭いし。私が上手くラークさんの言葉の変化球に対応するしかないか。


 ラークさんの場合、変化球どころか魔球レベルだね。




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