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白銀少女戦記 〜Free-for-all〜  作者: 結城斎太郎
†フェアリー・ディファレント†
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『13』 練習 ~武器~

「アヤテト、今度は武器も使ってみるか」


「そうだな。スキルだけじゃなくて武器の使い方も覚えねぇとな」


「えっ?何か、どんどん私自身が戦闘するために鍛えられているような感じに………」



 武器って、どんな武器を使わせる気なんだろう。本物の剣とか銃とか持つどころか、見たことすらない。玩具なら飽きるほど見たことあるんだけどね。

 

 本物の武器なんて、そんな危ないものを女の子に使わせちゃ駄目でしょ。やっぱり、この世界って治安が悪そうだな。部活感覚で武器の扱い方とか稽古があるなんて………

 

 帰り方が分からない以上、この世界で生きていくには、とにかく強くならなくちゃ駄目みたいだ。身を守る事が出来ないんじゃすぐにやられちゃうもんね。


 我慢………しなきゃね。ここで踏ん張らないと安心して生活するのは無理だよね。



「それで、何の武器を使わせるつもりなの?やっぱり剣とか?」


「あぁ、それも二刀流だ」


「に、二刀流?あの両手に剣を持つっていうスタイルの?」


「もちのろん!!アヤヒって見たところ二刀流を上手く扱えそうなんだよ。二刀流使いの俺が言うんだから間違いねぇ!!」


(うへぇ………何か信じられないなぁ………今まで使ったことないものをいきなり両手に持って使うなんて無茶だよ)



 二刀流のスタイルで戦えるようにしようと言われました。確か、凄い扱うのが難しいって聞いたことがある。本物の剣って1本でも結構な重さがあるらしいし、それを初めてで2本なんて無理がある。


 使う剣がどういうものなのかが分からないけど、2本同時には使いたくない。私は、その意思を何とか伝えてみる。

 でも、2人して私に二刀流をどうしても使ってほしいみたいで、私の意思は伝わりそうにもなかった。


 嫌なんですけど。私がやるんだから、私に選ばせてくれても良くない?素人だから、あまり言いたいことが言えないっていうのもあるけど、そこだけは私の希望も入れてほしいよ。



「大丈夫だ。きっと何とかなるって」


「軽っ!!すこぶる対応が軽い!!こんな人に教わっても身につかない気がする!!」



 思わず本音が零れる。色々勝手に決められて、対応が軽すぎるんだ。文句の1つや2つ、言いたくなりますよ。もう、怒りを通り越して呆れて何も言う気を無くしてしまった。

 もう、私は二刀流を使うしか道は無いみたい。あぁ………これから筋肉痛がヤバそうだよ。普段から運動しているとは言え、剣を振り回すための筋肉なんて、今まで使ったことないからね。当たり前だけど。


 肩を落としたまま、ラークさんとユーリさんの様子を見る。何やら嬉しそうにしながら、私が使えそうな剣を選んでいた。まるで、買い物を楽しんでいるような女子高校生みたいに。


 私のことなのに、私が全然入っていけていない。


 もう、どうにでもなればいいって思えてきたよ。私の戦闘に関することは全部、ラークさんとユーリさんにお任せしましょう。私は与えられたことをやるだけでいいや。



「はぁ………異世界って息するだけで疲れるんだね。笑えないけど笑えてくるよ」


「おい、これなんかどうだ?軽ぃし、威力も高ぇし。女の子には丁度良いんじゃねぇか?」


「後は………これか?少し重めだから、こっちを利き手に持たせるか?」


(決まってきた………のかな?一体どんな物が渡されるか、全くもって楽しみじゃないね)

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